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2006 年度 実績報告書

前庭神経核における虚血性神経細胞障害とその可塑性

研究課題

研究課題/領域番号 16591723
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

山中 敏彰  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90271204)

研究分担者 岡本 英之  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (80316075)
村井 孝行  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (20326325)
キーワード前庭神経核 / 低酸素性脱分極 / 可塑性 / グルタミン酸
研究概要

[目的]椎骨脳底動脈領域の虚血によりめまい・平衡障害が生じるその詳細な病態について解明するために、低酸素性脱分極を呈した後の前庭神経核ニューロンの長期応答の電気生理学的特徴を調べた。
[方法]動物を脳定位固定装置に固定し回転刺激装置に乗せた後、可動式あるいは固定式ワイヤ電極を脳地図にしたがってマイクロマニュピレーターを用いて正確に前庭神経核に刺入した。その後、回転刺激装置あるいはアイソレーターを接続した電気刺激装置で末梢前庭を刺激することにより同定された単一ニューロン活動を動物頭部に固定された凹型ICソケットに電解効果トランジスタを装着した前置増幅器につないで差動記録、主増幅器で増幅、オシロスコープで観察した後、スパイクカウンターを通してレクチコーダーで記録した。低酸素を3分間負荷し、記録したニューロンの反応を検討した。なお実験終了後には脳幹切片をクリオスタットで作成し染色することにより記録部位を確認した。
[結果]低酸素負荷を行うとニューロン発火は著明に増加(低酸素性脱分極: HD)を示した後、減少し、最終的に消失した。その後の回復の様式は、負荷前と同じレベルに回復(NC)、負荷前のレベルより増強した回復(Post Hypoxic Potentiation : PHP)、負荷前のレベルより抑制された回復(Post Hypoxic Depression : PHD)の3種類のパターンに分類された。PHPはHDのピークが高いほど多くに認められた。これにはHD現象を引き起こすグルタミン酸の関与が示唆された。
結論 前庭神経核ニューロンの低酸素性長期応答は障害後の可塑性を表すものと思われるが、HDの強さに応じて変化したことから、HD現象を引き起こすグルタミン酸が関与していることが示唆される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 難治性BPPVの治療 -対応と処置-2006

    • 著者名/発表者名
      山中敏彰
    • 雑誌名

      Equilibrium Research 65

      ページ: 144-155

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 後半規管型BPPVの病態と臨床像2006

    • 著者名/発表者名
      山中敏彰
    • 雑誌名

      JOHNS 22

      ページ: 11-18

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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