研究概要 |
(1)慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、耳硬化症などの手術例において、術前、術後2週間、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年に、味覚障害の自覚の有無、電気味覚検査、ろ紙ディスク法を行い、味覚機能を評価した。 (2)患者の舌乳頭をマイクロスコープ(USB Microscope、スカラ社)で観察し、コンピューターソフト(USB Shot)で単位面積当りの血管数を測定した。コンタクトエンドスコープ(Andre Dias 7215B、Karl Storz社)で流入血管を詳細に観察した。 (3)コンタクトエンドスコープの像をビデオ撮影し、コンピューターソフトにて血流速度を測定する。味覚障害の程度と血流速度を解析した。 (4)当科味覚外来受診の亜鉛欠乏性味覚障害患者において、初診時、2週、3ヶ,月、6ヶ,月、1年、2年に、上記(1),(2),(3)と同様な検査を行い、味覚機能と流入血管の程度を解析し、神経障害による味覚障害と比較した。 (5)正常ラットの舌乳頭の血管構築を観察する。グルタールアルデヒドで左心室より還流固定後、硬化剤を加えたメルコックス樹脂50mlを注入した。舌乳頭を採取後、8N-HC1内にて60度C1時間浸漬し、周囲組織を融解する。金蒸着後、走査電子顕微鏡にて血管を観察した。 (6)鼓索神経切断ラットにおいて、(5)と同様に舌乳頭の血管構築を観察し、正常ラットと比較した。 (7)亜鉛欠乏食を与えた亜鉛欠乏ラットにおいて、(5)と同様に舌乳頭の血管構築を観察し、正常ラットと比較した。
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