研究概要 |
マイクロアレイ法による炎症関連遺伝子の検索 1)ラットの足底にリポポリサッカリド(LPS)を投与し、投与後2,6,12,24時間目に、虹彩・毛様体組織(各時間8匹16眼)を切り出し、total RNAを抽出した。 2)total RNA中のpoly(A)+mRNAより、T7RNAポリメラーゼプロモーター配列を含むオリゴdTプライマーを用いた逆転写反応によって、2本鎖cDNAを合成した。このcDNAをテンプレートとして、T7RNAポリメラーゼによるin vitro transcription反応を行い、ビオチン標識されたcRNAを調整する。このcRNAとgel matrix上のDNAオリゴヌクレオチドプローブ(UniSet Rat I Expression Bioarray chip ; Motorola Life Sciences)をハイブリダイズさせ、洗浄、streptavidin-Cy5による染色を行う。Axon GenePix Scannerでスキャン後、発現量を解析(CodeLink ; Motorola社)解析した。 3)約9,900遺伝子中、1,930遺伝子(約20%)の発現がいずれかの時間において2倍以上に増加、または0.5倍以下に減少した。 4)いずれかの時間において3、5、10倍以上の増減した遺伝子数はそれぞれ、(991,748),(402,327),(140,95)であった。 5)増減遺伝子数は6時間め、24時間めにが多く、経時的な発現変化のクラスター解析中である。 6)既報同様、その遺伝子発現が確認されている炎症性サイトカイン(interleukin(IL)-1beta, IL-6:ケモカイン(RANTES)、iNOS等に関しては、別個体のmRNAを抽出し、リアルタイムRT-PCRを行い、マイクロアレイの結果と同様、2ないし6時間後の発現の著増(正常眼に比し、20から500倍)が確認された。
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