研究課題/領域番号 |
16591756
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
三嶋 弘 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20034100)
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研究分担者 |
金本 尚志 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (20359889)
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キーワード | プロテオミクス解析 / マススペストロメトリー / 組み合わせプロテオミクス解析 / 網膜神経節細胞 / cell-sorting system / 3次元培養 |
研究概要 |
まず、網膜生存分化因子に関連するタンパクについてスクリーニングをおこなうことを目的として、家鶏胚の網膜分化が急激に進行し始める胎生7日目と11日目の前後の網膜組織を分離し、そのタンパク・サンプルを用いたプロテオミクス解析を行った。すなわち、得られたサンプルを二次元電気泳動にて展開し、各々のタンパクを銀染色によるスポットとして可視化し、発現量の変化するタンパクを、マススペストロメトリーによって同定した。同定されたタンパクは転写因子、細胞骨格成分、アポトーシス誘導因子、発生分化誘導因子と多種多様の機能を有するタンパクであったと同時に、機能未知の新規タンパクも見出された。 次に、組み合わせプロテオミクス解析を行うために必要となるサンプル、すなわち網膜神経節細胞のサンプルを得るために、網膜神経節細胞の簡便で迅速な大量分離培養を確立した。具体的には、Applied Biosystem社製のFACS Ariaを用いることにより、従来のcell-sorting systemより精度の高い細胞分離が可能であることがわかり、得られた網膜神経節細胞のサンプルを用いたプロテオミクス解析を、今後行っていく予定である。 また、組み合わせプロテオミクス解析終了後のタンパク機能解析を行う際に必須となる網膜培養系、すなわち鶏胚網膜組織をコラーゲンゲル内において3次元培養する手法を確立した。さらに、エレクトロポレーション法を用いて、その網膜組織に遺伝子を効率よく導入するシステムも整い、実際に、GFP遺伝子を導入してその高率な遺伝子発現も確認された。
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