研究概要 |
I.ヒト正常角膜のTRAFs発現を検討ドナー数を増やし(>10)検討を進め、以下の結果を得た。 ・TRAF1,2,4:上皮・実質・内皮に発現する;上皮では、TRAF2は核にTRAF4は核および細胞質に発現しかつTRAFsで最も発現が強い ・TRAF3:いずれの細胞にも発現認められない ・TRAF5:上皮に発現する;実質・内皮はドナーにより発現(-)/少数に発現と異なる ・TRAF6:上皮では角膜部位で発現に差が認められ、特に輪部かつ基底細胞により強く発現する.実質・内皮はドナーにより発現(-)/少数に発現と異なる II.培養角膜(上皮、実質)細胞でのTRAF発現をさらに検討し、以下の結果を得た。 ・TRAF1:培養上皮、実質細胞ともに同様で、細胞質に発現するもの、細胞質/核に発現するものがみられる ・TRAF2:両細胞ともに発現は核に限らず、細胞により細胞内発現部位はさまざまである ・TRAF3:培養上皮、実質細胞ともに発現が認められない ・TRAF4:培養上皮、実質細胞ともに核・細胞質に発現する ・TRAF5,6:培養上皮、実質細胞ともに細胞質に発現する III.正常角膜組織と培養(上皮、実質)細胞とのTRAFs発現の違いを検討し、以下のことが明らかとなった。 ・TRAF1発現は、培養上皮、実質細胞では細胞質のみならず核にも発現される ・TRAF2発現は、培養上皮、実質細胞では核のみならず細胞質にも発現される ・TRAF5,6の実質細胞での発現は培養細胞で増強する 以上の結果の意義については現在検討を進めている。
|