| 研究課題/領域番号 |
16591790
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| 研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
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研究代表者 |
北川 博昭 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (80153097)
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| 研究分担者 |
小池 淳樹 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (40308440)
黒田 志穂 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (30386966)
佐藤 英章 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (70339852)
中田 幸之介 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (70081734)
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| キーワード | 胎児手術 / 多襄胞性異型性腎(MCDK) / 胎児水腎症 / 閉塞性尿路障害 |
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| 研究概要 |
目的:現在おこなわれている閉塞性尿路障害に対する胎児治療の有効性を検証する。
方法:羊を全身麻酔下に帝王切開で胎盤を付けたまま胎仔の一部を娩出させ,雄ではpenile urethraと尿膜管,雌では膀胱頚部,尿膜管の両者をサイラスティックチューブで結紮し尿路閉塞モデルを作成する.その後3週間して尿路閉塞を解除する目的に、膀胱-羊水腔シャントを作成した。シャント作成は拡張した膀胱壁を切開し、尿が羊水中に漏れるように皮膚と膀胱壁を縫合した。シャント作成後、羊を再度子宮内で管理し、満期(145日)で帝王切開をおこない胎仔を縊死させ、腎臓、膀胱を含めて尿路系を摘出し、病理学的検討を行った。
結果:23匹の胎仔に尿路閉塞を作成し、膀胱羊水腔シャント手術を施行した。9匹の胎仔が流産もしくは死産した。14匹が生存し11匹のシャントが開存していた。シャントが成功したモデルではその膀胱容量は8±5mlで正常の約1/10であった。病理学的検討では6匹(55%)が正常な腎臓を呈しており、また3匹にはMCDK、2匹は糸球体の少ないoligonephroniaを呈していた。
結論:本年度までの実験結果は臨床の尿路閉塞に対する長期予後とほぼ同様で有効例は約半数であった。臨床では、胎児水腎症患児において妊娠の22週以前の膀胱羊水腔シャント術は腎のMCDKを防止できるとされていたが、実際の長期予後で正常腎機能はわずか半数しかえられていなかった。実験から腎の嚢胞形成は尿路閉塞を解除することで一部は防止できるが、oligonephronia等閉塞により一度失った糸球体は回復しないことが証明された。
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