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2004 年度 実績報告書

siRNAを用いた新しいケロイドの遺伝子治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16591791
研究機関北海道大学

研究代表者

佐々木 了  北海道大学, 病院, 助手 (40301907)

研究分担者 杉原 平樹  北海道大学, 病院・教授 (20002157)
山本 有平  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (70271674)
川嶋 邦裕  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (30281801)
小山 明彦  北海道大学, 病院・医員 (70374486)
キーワードケロイド / siRNA / TGF-β1 / マクロファージ遊走阻止因子(MIF) / 遺伝子治療
研究概要

われわれは、ケロイド、肥厚性瘢痕の病態に関わる各種タンパクの発現を遺伝子レベルで阻害することで、その病態の進行を根本から抑制できれば、新しい有効な治療法の開発につながると考えた。タンパクの発現を抑制するために用いる手法は、small interfering RNA(siRNA)を用いたRNA干渉(RNA interference,RNAi)という手法である。これはターゲットのmRNAに相補的な塩基配列を持つ21〜23塩基の二重鎖RNAを、目的の細胞内に導入することにより、ターゲットmRNAのタンパクへの翻訳を特異的に阻害するという新しい発現抑制方法であり、その簡便性、効率性から、現在非常に注目をあびている新しい遺伝子機能解析の手法である。ケロイドの線維芽細胞過剰増殖と細胞外基質過剰産生成因に深く関わるサイトカインとしてかねてより報告されてきたTGF-β1に対して、実際にケロイド線維芽細胞にTGF-β1に対するsiRNAをlipofectin法によって遺伝子導入すると、ケロイド線維芽細胞の増殖や細胞内のI型コラーゲンのmRNAの転写が抑制されることを確認した。また、ケロイドの主要病態に深く関わっていることを、われわれがはじめて明らかにしたマクロファージ遊走阻止因子(MIF)の発現とその局在を調べるために、ケロイドと正常皮膚を抗MIF抗体を用いた免疫組織染色にて検討したところ、ケロイド線維芽細胞にMIFが強く発現していることを確認した。これによりTGF-β1とMIFをターゲットとしたsiRNAを用いたケロイド治療の有用性が示唆された。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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