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2005 年度 研究成果報告書概要

脳梗塞に対する骨髄由来の血管内皮前駆細胞の導入-臨床応用に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 16591814
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 救急医学
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

上野 雅巳  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (10309544)

研究分担者 川崎 貞男  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50254553)
高江洲 秀樹  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (60347581)
篠崎 真紀  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (00326381)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
キーワード血管内皮前駆細胞 / 脳梗塞 / 移植
研究概要

我々はSprague-Dawley(SD) ratの脳梗塞モデルで末梢血中にEPCと考えられるCD34(+)/CD133(+)細胞数が脳梗塞モデル作成後14日をピークとして約3倍に増加し梗塞巣において新生血管形成に関与し、脳虚血後の病態を修飾する可能性を見出した。
この結果に基づき、脳梗塞モデルを用いて血管内皮前駆細胞(endothelial progenitor cell : EPC)の脳内移植を行い、脳梗塞の程度を検討した。
まず、雄Sprague-Dawley(SD) ratにおいて、末梢血中にEPCと考えられるCD34(+)/CD133(+)細胞数が最も増加する、脳梗塞作成後14日に末梢血より単核球を分離し、培養により増加させた。
あらかじめ小泉法による脳梗塞モデル作成時に同時に頭蓋骨穿頭も行い、単核球を培養増殖後、穿頭部から脳梗塞巣に移植を施行した群を、sham operationのみの群およびcontrol rat群とで比較検討した。梗塞巣のサイズについては、移植群においては、他の群に比べて小さい範囲に留まる傾向が認められた。梗塞巣の形態観察においては、BS-1 lectinとDiI-acetyl LDL取り込みを指標に分化した血管内皮細胞の数をカウントした結果、BS-1 lectin(+)/DiI-acetyl LDL(+)細胞数は、他の群と比べて増加している傾向が認められた。この傾向は、梗塞巣の周辺領域、いわゆるペナンブラに明らかであった。
これらの結果は、脳梗塞後の血管新生に末梢血中の骨髄由来細胞による、いわゆる血管発生型血管形成の機序が関与する可能性があること、さらに脳虚血巣における血管発生が末梢血中の骨髄由来細胞により促進される可能性があることを示唆している。
臨床応用を目的として、今後も引き続き、移植方法・移植細胞数の検討、移植細胞運命の探索、移植の効果判定などが必要と考えている。

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公開日: 2007-12-13  

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