研究課題/領域番号 |
16591839
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
久山 佳代 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (00234526)
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研究分担者 |
山本 浩嗣 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (00102591)
内木場 文男 日本大学, 理工学部, 助教授 (60366557)
小林 清吾 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (50153614)
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キーワード | 誤嚥性肺炎 / 不顕性肺炎 / マイクロファブリケーション |
研究概要 |
本研究はマイクロファブリケーションを応用した不顕性誤嚥モデルマウス作製を目的として、マウス食餌に最適なマイクロファブリケーションの作成条件の完成を試みるものである。そこで平成16年度は誤嚥モデル作成に先立ち、micro-aspirationの病態を知るために、不顕性誤嚥が死因に大きく関与した剖検例8例について臨床および病理組織学的に詳細な検討を加えた。その結果、病理組織学的に誤嚥を増長させる要因のひとつとして、気管支線毛円柱上皮細胞および周囲平滑筋細胞でみられたアポトーシスの更新が病因に関与しているものと推察された。そこで平成17年度は、上記所見を実験病理学的に確認する目的で高齢う蝕罹患ラットおよび高齢ラットに人工誤嚥を施し、両群の肺組織は病理組織学的に検索を加え、若干の興味ある知見を得た。実験動物は生後3週齢のWister系雄性ラットを用い、実験群(n=5)に対して飼料はDiet2000(シュークロース含有量56%)にて10週間飼育した後、う蝕罹患を確認した。確認後は普通粉末飼料PFに切り替え、20ヶ月飼育した。さらに麻酔下にて塩酸の気管内投与を行い、2時間後肺及び気管支組織標本を作製した。対照(n=5)には、高齢ラットを用いた。高う蝕罹患ラットでは、Diet2000投与5週にて象牙質う蝕の成立が認められた。それらの肺組織は、誤嚥性肺炎の所見を呈していた。さらに人工誤嚥を施した実験群の肺組織は、対照群と比較して有意に好中球浸潤や肺水腫を認めた。
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