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2004 年度 実績報告書

歯原性腫瘍の発生におよぼす増殖因子と発癌物質の影響

研究課題

研究課題/領域番号 16591849
研究機関愛知学院大学

研究代表者

亀山 洋一郎  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (70113066)

研究分担者 前田 初彦  愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (30175591)
佐藤 恵美子  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (60111001)
久保 勝俊  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (60329604)
杉田 好彦  愛知学院大学, 歯学部, 助手 (20367618)
キーワード動物 / 顎骨 / 歯胚 / 培養 / ヘテロサイクリックアミン / 細胞増殖因子
研究概要

本研究では、歯原性腫瘍の発生に大きな役割を果たすと考えられる歯胚の上皮成分に対する増殖因子や発癌物質の影響を検索するために、次のような実験を行った。まず、マウス胎仔より下顎第一臼歯を摘出した。次に、細胞増殖因子の一つであるTGF-αや発癌性ヘテロサイクリックアミンのTrp-P-2をPBS中に加え、その中に摘出歯胚を1時間浸漬した後、歯胚組織をディスパーゼを用いてエナメル器と歯乳頭に分離した。エナメル器と歯乳頭はエナメル器のみ、もしくはエナメル器と歯乳頭を混合した状態でTypeIVコラーゲンゲル中に播種した後、コラーゲンゲルをヌードマウスの背部皮下組織に移植した。1週間後にヌードマウスより移植歯胚を摘出し、TGF-αとTrp-P-2がマウス歯胚細胞におよぼす影響を組織学的および免疫組織化学的(PCNA)に検索した。摘出歯胚はエナメル器のみをコラーゲンゲルに播種したものをA群(対照)、B群(TGF-α)、C群(Trp-P-2)、D群(TGF-α+Trp-P-2)に分け、エナメル器と歯乳頭を混合してコラーゲンゲルに播種したものをE群(対照)、F群(TGF-α)、G群(Trp-P-2)に分けた。その結果、移植歯胚において、B群、C群、D群では、歯原性上皮細胞の増殖がみられたが、B群よりもC群、D群で増殖傾向が強く認められた。F群では歯原性上皮細胞の増殖はみられたが、角化傾向や角質変性による嚢胞様空隙の形成は認めなかった。また、G群では、歯原性上皮細胞の増殖および角化傾向や角質変性による嚢胞様空隙の形成が認められた。本実験の結果から、TGF-αとTrp-P-2は歯原性上皮細胞の増殖には促進的に作用したことが考えられた。また、歯胚組織より歯乳頭を除去することで、エナメル器の細胞の分化が異常になったと考えられる。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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