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2006 年度 実績報告書

炎症性サイトカイン刺激後の破骨細胞形成を伴う歯根嚢胞拡大の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16591896
研究機関日本大学

研究代表者

前野 正夫  日本大学, 歯学部, 教授 (60147618)

研究分担者 小木曽 文内  日本大学, 歯学部, 助教授 (70147643)
本橋 正史  日本大学, 歯学部, 助教授 (90102615)
鈴木 直人  日本大学, 歯学部, 助教授 (10226532)
田辺 奈津子  日本大学, 歯学部, 助手 (10409097)
キーワード歯根嚢胞 / インターロイキン-1α / 破骨細胞前駆細胞 / RANKL / マクロファージコロニー刺激因子 / 炭酸脱水酵素II型 / カテプシンK / マトリックス金属プロテアーゼ-9
研究概要

破骨細胞の形成は,骨芽細胞由来のRANKLと破骨細胞前駆細胞のRANKL受容体(RANK)を介する細胞間相互作用によって行われる。また,歯根嚢胞は,種々の炎症性サイトカインによって破骨細胞の形成が促進され,嚢胞周囲骨の吸収が起こり拡大すると考えられている。我々は,IL-1α刺激を受けた骨芽細胞は自らの骨形成能が低下するとともに,マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)とPGE_2の産生増加および破骨細胞形成抑制因子の産生低下によって,破骨細胞の形成を促進させることを報告した(Life Sci 75,2004; Life Sci 77,2005)。そこで,本年度は,骨芽細胞との細胞間相互作用後の破骨細胞前駆細胞の成熟過程と機能に視点をおき,破骨細胞前駆細胞として単球/マクロファージ(RAW264.7)を用い,骨無機質の溶解に不可欠な酸(H^+)産生を担う炭酸脱水酵素II型(CAII),酸性条件下での骨有機質分解に不可欠なカテプシンKとマトリヅクス金属プロテアーゼ-9(MMP-9)の発現に及ぼすIL-1α存在下でのRANKLおよびM-CSFの影響を検討した。また,RAW264.7から破骨細胞への成熟過程におけるこれらの因子の影響を明らかにするために,RANK, M-CSF受容体(c-fms)および細胞内シグナル伝達因子(c-fos)の発現も併せて検討した。その結果,破骨細胞によるIL-1α存在下でのCAII,カテプシンK, MMP-9, RANKおよびc-fosの発現は,M-CSFではなくRANKLによって誘導されることが明らかになった。一方,c-fmsの産生には変化が認められなかった。以上のことから,炎症性サイトカインの刺激によって骨芽細胞が産生するRANKLは,破骨細胞形成の促進を介して,歯根嚢胞の拡大に深く関与していることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Receptor activator of NF-_KB ligand induces the expression of carbonic anhydrase II, cathepsin K, and matrix metalloproteinase-9 in osteoclast precursor RAW264.7 cells.2007

    • 著者名/発表者名
      Fujisaki K, Tanabe N, Suzuki N, Kawato T, Takeichi O, Tsuzukibashi O, Makimura M, Ito K, Maeno M
    • 雑誌名

      Life Sciences 80・14

      ページ: 1311-1318

  • [雑誌論文] The effect of IL-1β on the expression of inflammatory cytokines and their receptors in human chondrocytes.2006

    • 著者名/発表者名
      Aida Y, Maeno M, Suzuki N, Namba A, Motohashi M, Matsumoto M, Makimura M, Matsumura M
    • 雑誌名

      Life Sciences 79・8

      ページ: 764-771

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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