研究課題/領域番号 |
16591907
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
吉川 孝子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00182733)
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研究分担者 |
高田 恒彦 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70282762)
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キーワード | 重合収縮応力 / コンポジットレジン / フロアブルレジン / 辺縁封鎖性 / 窩壁適合性 / フィラー含有ボンディング |
研究概要 |
光重合型コンポジットレジンは、重合が急激に進むため、窩壁適合性が化学重合型レジンに比べ劣るという欠点を有している。近年、フロアブルレジンが開発され、従来の修復用レジンに比ベフィラー含有率が低いことにより重合収縮量が大きいことが報告されている。一方、流動性が高いことにより、重合収縮応力が小さく、窩壁適合性が向上することが報告されている。 そこで本研究では、牛歯唇側象牙質窩洞に対するフロアブルレジンと従来型レジン修復物の辺縁封鎖性ならびに窩壁適合性を色素浸透試験により評価し、さらに、これらレジンの硬さ、弾性ならびに曲げ強さを調べ、機械的性質についても評価検討した。その結果、フロアブルレジンは、修復物の窩壁適合性を向上させ、さらに、曲げ強さが高く、窩底部レジンの硬さや弾性の低下もみられないことが判明した。しかしながら、硬さが低く、臨床的には長期耐久性に疑問があるため、さらに劣化加速試験などを行う必用がある。 また、ボンディングシステムの違いがレジンの窩壁適合性に及ぼす影響を調べるため、セルフエッチングシステムのClearfil Mega Bondとリン酸エッチングシステムのSingle Bondを用いて、ハイブリッドレジンとフロアブルレジンを牛歯唇側象牙質窩洞に填塞し、その辺縁封鎖性ならびに窩壁適合性を色素浸透試験により評価した。その結果、フィラーを含有するClearfil Mega Bondとフロアブルレジンを併用した群が最も辺縁封鎖性と窩壁適合性を向上させた。
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