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2005 年度 実績報告書

疲労強度に基づく義歯の設計最適化システムの実用化

研究課題

研究課題/領域番号 16591936
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

若林 則幸  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助手 (00270918)

キーワード義歯 / 破折 / 応力 / 疲労 / 有限要素 / レジン / ひずみ / 歯
研究概要

本課題では,部分床義歯やインプラント義歯など,これまで特に応力解析が困難と考えられてきた規模の大きな補綴装置を対象として,疲労による破折や変形を避けるための構造設計の手法を明らかにした.
課題の2年目となる平成17年度においては,これまでの研究で明らかとなった義歯材料の臨界応力(クリティカルストレス),および各材料の疲労強度(耐久性)データをもとに,義歯全体もしくは各構成要素の設計最適化を試みた.具体的には,部分床義歯・インプラント義歯各部の形状,大きさ,使用材料などを,耐久性が損なわれないための設計原則として提示した.これは,義歯の構成要素ごとに有限要素モデルの形状を変化させ,システマティックに行うものである.義歯やインプラント義歯の様々な構成要素について,内部の応力分布を有限要素モデルにより分析し,臨床における破折や変形と密接に関係する臨界応力の解明を試みた.さらに,義歯の疲労データを蓄積,分析し,最適設計を容易に行うための包括的なシステムの構築を行った.これにより,チタン合金などによる鋳造クラスプの疲労特性と設計原則の明確化,インプラント上部構造の設計の違いが支持歯槽骨の負担応力分布へ及ぼす影響の解明,部分床義歯の補強設計やコネクターの設計の違いが支台歯歯周組織への圧迫の様相に及ぼす影響の分析を行い,これらを研究発表の項にも記した複数の論文上で公表した.
本課題の遂行を通して,義歯やインプラント義歯の疲労特性は,これらを受け入れる生体側(口腔組織)の構造的な特徴に左右されることが明確となった.従って,疲労強度に基づいた義歯設計システムおよびこの方法論を基に提示した新素材評価システムの確立には,生体と人工物とのメカニカルな応答に関する包括的な分析が必要であることが明らかになった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Influence of abutment selection in maxillary Kennedy II RPD on stress distribution in oral mucosa : A FEM study.2006

    • 著者名/発表者名
      Wada S
    • 雑誌名

      Journal of Prosthodontics 15(1)

      ページ: 1-6

  • [雑誌論文] Fatigue deflection of Ti-6Al-7Nb, Co-Cr, and Gold alloy cast clasps.2005

    • 著者名/発表者名
      Mahmoud A
    • 雑誌名

      Journal of Prosthetic Dentistry 93(2)

      ページ: 183-188

  • [雑誌論文] Stress analysis in the edentulous mandibular bone supporting implant-retained 1-piece or multiple superstructures.2005

    • 著者名/発表者名
      Yokoyama S
    • 雑誌名

      International Journal of Oral Maxillofacial Implants 20

      ページ: 578-583

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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