研究課題/領域番号 |
16591940
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
五十嵐 敦子 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (90168097)
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研究分担者 |
山田 好秋 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80115089)
野村 修一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018859)
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キーワード | 食品物性 / 舌口蓋接触圧 / 高齢者 / 嚥下 / 舌骨上筋群 |
研究概要 |
1)食品物性が嚥下の口腔咽頭相、とくに舌機能に与える影響を調べる目的で舌圧および舌骨上筋表面筋電図活動を記録した。その結果、各被験食品間でより大きな差がみられたのは舌後方圧であり、これに対して舌前方圧では食品間に有意な差はみられなかった。活動のタイミングを比較すると食品の違いで舌骨上筋筋電図の活動開始が舌前方圧に先行していた。さらにすべての食品嚥下時においては舌後方圧の発生開始が最も遅かった。活動停止においては、舌前方圧に続いて筋電図と舌後方圧がほぼ同時である傾向がみられた。 これらより、通常の嚥下の際にも食品の物性が舌の活動の大きさやタイミング取りに対して大きく影響していることが明らかになった。舌前方部では発生時間を調節するとこによって口腔内の食塊移送をタイミング取りにしているのに対して、舌後方部では活動のタイミングを大きく変えることなく大きさを変えることによって嚥下活動全体のタイミングを調整していることが示唆された。 (Journal of Oral Biosciences 348(4) 278-285 2006) 2)食品物性の相違で嚥下関連筋の活動パターンが高齢者群と若年者群・中年者群との間で異なるか否かを検討した結果、通常の寒天とゼラチンの嚥下時に舌骨上筋群活動を記録し、これらから得られたデータを著者らが最近開発した解析手法(Tp法)を適用した。算出された3郡のTp値には、統計的な差はなかった。Tp値から誘導されたInp値については、ゼラチンの嚥下時には高齢者群のInp値が他2群と比べて有意に異なる部分がみられた。これらより、嚥下関連筋が示す活動パターンは高齢者においても基本的に保持されるものの、加齢にともなう些細な変化はおこることが示唆された。 (Journal of Sensory Studies in press 2007)
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