研究課題/領域番号 |
16591945
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山田 真一 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (00252693)
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研究分担者 |
矢谷 博文 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80174530)
古郷 幹彦 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20205371)
荘村 泰治 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (10154692)
中村 隆志 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (20198211)
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キーワード | インプラント / 手術シミュレーション / 手術支援 / ヘッドマウントディスプレイ |
研究概要 |
本研究の目的はインプラント手術をより安全に効率よく行うためのシステムを開発することである。ハプティックデバイスというPC上にて触力覚をもつ装置を導入することにより、三次元で表示される物体を触知し、加工することが容易であるシステムの構築を目指している。すでに我々は、CT画像から得られる患者顎骨データを用いて、インプラント術前診査、診断をこのハプティックデバイスを用いて三次元的にシミュレートし、臨床的に実用化している。この三次元データよりラピッドプロトタイピングを用いて、患者個々の実体顎骨モデルを製作し、さらに実際の手術に際し、事前にシミュレートされた位置に埋入することができる顎骨上に直接適合するサージカルテンプレートを製作し、臨床の使用に耐えうることを確認している。 今回、さらにインプラント手術を支援するために、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いて、術中に必要な情報を手術と並行して見ることができれば、手術の安全性や効率を改善できると考えた。HMDを利用すれば、にB5サイズモニターと同程度の大きさの映像として、各種診断材料を術中に見ることが可能である。各種診断材料としては、三次元顎骨シミュレーションモデル、口腔内写真、レントゲン(デンタル、パノラマ、CT)、術前歯列模型や実体顎骨モデルを提供することができた。特に二次元CT画像と三次元骨モデルは非常に有用であること確認できた。現在血圧、脈拍、SpO2等のバイタルサインについても表示できるよう検討している。教育的な配慮についても小型CCDカメラをHMDに搭載し、術者の目線から得られる画像を周囲に提供することができた。通常では見ることができない方向から手術野が確認できることは教育において非常に有効であると考えている。 次年度についてはさらに音声入力装置を搭載し、コンピュータ上での各種操作を術者が管理し、必要な情報をリアルタイムで簡単に提示できるようシステムを構築していく予定である。
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