研究課題/領域番号 |
16591953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
村田 比呂司 広島大学, 病院, 講師 (40229993)
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研究分担者 |
濱田 泰三 広島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50034244)
洪 光 広島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70363083)
貞森 紳丞 広島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40187167)
牧平 清超 広島大学, 病院・助手 (80304450)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | 口腔乾燥症 / 軟質義歯裏装材 / 義歯安定剤 / 口内保湿剤 / 粘弾性 / ゲル化 |
研究概要 |
高齢者では、口渇感、咽頭部の乾きや口腔内の粘着感などを訴えるものが多く,いわゆる口腔乾燥症(ドライマウス)が高い頻度で認められ、疫学的には65歳以上の高齢者のうち56.1%が口腔乾燥症を自覚しているという報告があり、早急な対策が望まれている。口腔乾燥症を有する義歯患者では通常の床用レジンおよび軟質義歯裏装材を用いても、唾液による義歯の維持・安定不良および咀嚼時疼痛のため、臨床的に満足のいく結果が得られない症例が多い。本研究では、今後ますます増加すると考えられる口腔乾燥症ならびに高度に吸収した顎堤を有する患者に適する保湿性軟質義歯裏装材の開発を目的とする。 平成16年度は市販義歯安定材、口内保湿剤の動的粘弾性および床用レジンとの接着力について検討した。暫間軟質義歯裏装材については、どくにゲル化挙動に及ぼす粉末分子量、可塑剤の種類、エチルアルコール含有量および粉液比の影響についても検討した(Journal of Dental Research,2005)。 平成17年度は暫間軟質義歯裏装材の上述した組成構造的因子とゲル化後の動的粘弾性との関係について検討した。直接法用の常温重合型アクリル系軟質義歯裏装材については、モノマーの種類と粘弾性的性質に関する追加実験を終了し、現在投稿準備中である。また、軟質義歯裏装材の粘弾性的性質と機能的効果との関係を検討した結果弾性的な材料よりも粘性要素を多く有する材料のほうが有効であることがわかった。これまでの研究結果をもとに、保湿性軟質義歯裏装材の化学組成および構造的因子を決定し、現在、理工学的性質および機能的効果の評価を行っているところである。
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