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2004 年度 実績報告書

樹状細胞を用いた癌免疫療法の基礎研究と頭頚部腫瘍治療への応用;糖脂質を用いて

研究課題

研究課題/領域番号 16591980
研究機関東北大学

研究代表者

橋元 亘  東北大学, 大学病院, 助手 (30323033)

研究分担者 森川 秀広  東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (60302155)
キーワード糖脂質 / 抗腫瘍効果 / NKT細胞 / IFN-γ / アポトーシス / 樹状細胞 / innate immunity / 頭頚部腫瘍
研究概要

樹状細胞(dendritic cell)は、高い免疫能を持つ抗原提示細胞であり、癌免疫治療への応用が注目されている。一方、α-galactosylceramide(αGalCer)はαアノマーのガラクトースを持つ糖脂質であり、樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞上のCD1dにより提示されるVα14NKT細胞の特異的リガンドであることが最近明らかにされている。我々はこれまでに、αGalCer処理した樹状細胞をマウスの皮下腫瘍内に投与することにより、著明な抗腫瘍効果を発揮すること、その抗腫瘍効果にはNKT細胞が必須であることなどを見い出している。しかし、ヒトの系におけるαGalCerによる抗腫瘍効果についてはまだ十分に解明されていない。そこで、ヒトの末梢血リンパ球をαGalCerにて刺激培養した際に、マウスと同じようにNKT細胞が活性化され、抗腫瘍効果を発揮するか否かを検討する。まず健常人ボランティアの末梢血よりリンパ球を分離しαGalCerを添加して2週間培養後、反応してくるエフェクター細胞を解析した。その結果、CD3^+CD161^+CD56^-Vα24TCR^+(NKT)細胞が著明に増加することが明らかになった。このことより、ヒトにおいてもNKT細胞がαGalCerのエフェクター細胞であることが示された。現在我々は口腔癌治療において、術前化学療法と手術の併用を多用している。αGalCer処理樹状細胞の臨床応用を考えた場合、術前化学療法による骨髄機能の低下が問題となってくる。そこで我々は、術前化学療法の開始から手術までの過程において、実際に口腔癌患者から末梢血細胞の採取を行い、化学療法前後での担癌患者末梢血リンパ球をαGalCerにて刺激培養し、免疫能に与える影響についても検討する。本年度は、実際に患者から末梢血細胞の採取を行うために、当病院倫理委員会に書類を提出し認可を得たため、実際に患者からサンプル採取に取りかかったところである。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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