研究概要 |
1.嚥下機能評価 準備期/口腔期評価にはエレクトロパラトグラムを、咽頭期、食道期評価にはインフュージョン内圧カテーテルによる嚥下圧測定を適用した(昨年度購入済み)。エレクトロパラトグラムは、口蓋部分に複数の圧センサを埋め込んだプレートを被験者に装着し、舌-口蓋接触の状態を明示した。嚥下圧測定用内圧カテーテルは被験者の鼻腔より挿入し、多目的内圧測定システム(昨年度購入済み)を介して嚥下圧を測定した。双方はデジタイズにより同一時間軸にて評価が可能となるよう、システム構築を前提とした。研究分担者が嚥下機能評価を行った。 2.本研究に関しては,岡山大学大学院医歯学総合研究科倫理委員会(平成17年2月22日)で審査され承認を得ている。健康成人ボランティアに対し,上記実験システムを用いて嚥下機能評価を行った。研究に際し被験者への安全性,利益/不利益などは最大限配慮し,研究内容を十分説明して同意を得て行った。 3.摂食・嚥下機能障害のない健康成人(若干名)に対し無鎮静下で摂食・嚥下時の測定を行った。その結果,カテーテルを鼻孔付近で固定することで嚥下前後のカテーテルの位置移動,回転を抑えることが可能であった。従って圧測定中,随時画像による位置確認の必要性はないと考えられた。 4.本測定装置を用い,下咽頭から中咽頭の各部位で,咽頭測定部位,咽頭内圧測定値の再現性が得られた。さらに,咽頭内圧測定にふさわしい部位の決定が得られた。
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