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2005 年度 実績報告書

音楽を用いたリラックス歯科外来の中枢神経・自律神経・循環動態に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 16592010
研究機関鹿児島大学

研究代表者

椙山 加綱  鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50124772)

研究分担者 屋島 浩記  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (20381155)
キーワード精神鎮静法 / 音楽鎮静法 / 笑気吸入鎮静法 / 中枢神経 / 自律神経 / 循環動態
研究概要

われわれは歯科治療に対して不安感や恐怖心を抱く患者に対して、リラックス歯科外来を開設し、音楽と笑気吸入鎮静法を併用した精神鎮静法を実施している。本研究は、音楽を用いたリラックス歯科外来患者における中枢神経、自律神経、循環動態変動に及ぼす影響を検索する目的で計画された。
対象は、既往歴を有しない有志健康成人とし、実験のプロトコールについて詳しく説明したのち、実験に参加する旨の同意を得た。連続指血圧計Portapres Model12、BISモニタASPECT A-500、自律神経機能測定装置APGハートレーターSA-3000P、笑気吸入鎮静器サイコリッチT-70を用い、音楽聴取にはヘッドフォン付きのMD/CDプレーヤーを使用した。コントロール時、笑気30%吸入時、笑気30%と音楽併用時において、中枢神経系、自律神経系、心血管系の種々のパラメータを測定し、心臓迷走神経活動の指標であるRMS-SD、交感神経活動の指標である0.04〜0.15Hzの低周波帯域LF、副交感神経活動の指標である0.15〜0.4Hzの高周波帯域HF、および両者の比であるLF/HFを中心に、笑気吸入鎮静法および音楽聴取の影響について検討した。
その結果、自律神経活動に占める交感神経活動の比率を示すNormalized LFは、笑気吸入により減少し、音楽を併用することによりさらに減少した。自律神経活動に占める副交感神経活動の比率を表すNormalized HFは笑気吸入により増大し、音楽を併用することによりさらに増大した。このように、音楽と笑気吸入鎮静法を併用することにより、交感神経活動の抑制、副交感神経活動の亢進を示す結果が得られ、精神的ストレスの軽減に音楽笑気併用鎮静法が有用であることが示唆された。また、心臓迷走神経活動の亢進により、心臓循環器系疾患患者における循環動態の安定化にも有用であることが示された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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