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2004 年度 実績報告書

心電図RR間隔変動の解析における歯科治療時の自律神経活動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16592016
研究機関岩手医科大学

研究代表者

菊池 和子  岩手医科大学, 歯学部, 助手 (40326690)

研究分担者 久慈 昭慶  岩手医科大学, 歯学部, 講師 (50225140)
城 茂治  岩手医科大学, 歯学部, 教授 (20154411)
キーワード自律神経活動 / RR間隔 / スペクトル解析 / 心拍変動 / 血圧変動
研究概要

障害者の歯科治療において問題となることは、診療への適応行動が得られ難いことである。そのため,患者の発達レベルに対応した行動調節法や、薬理学的行動調節法(笑気吸入鎮静法、静脈内鎮静法,全身麻酔法)を用いて歯科治療を施行する事が多い。しかし、精神鎮静法や全身麻酔法を用いても、歯科治療は患者にストレスを与えており、その侵襲の程度によっては、鎮静や麻酔深度に変化が生じることがしばしばある。近年、歯科治療中のストレスを示す指標として、自律神経活動の評価法の一つである心電図RR間隔変動の解析が応用されている。そこで今回われわれは、障害者を対象(N=5)に全身麻酔下での歯科治療時の心電図RR間隔変動にみられる高周波成分の積分値(以下、HF-RR:0.15〜0.40Hz)と低周波成分の積分値(以下、LF-RR:0.04〜0.15Hz)、低周波成分の積分値と高周波成分の積分値の比(以下、LF/HF-RR)の周波数解析から、歯科治療が自律神経活動へ及ぼす影響について調査した。
(結果)
1.SBP、DBPは、明らかな経時的変動は認められなかった。
2.LF-RRは、局所麻酔注入時、印象採得時、咬合採得時に上昇が認められた。
3.HF-RRは、局所麻酔注入時、印象採得時、咬合採得時に上昇が認められた。
4.LF/HF-RRは、局所麻酔注入時、印象採得時、咬合採得時に上昇が認められた。
これらのことから、全身麻酔中でも生体は、局所麻酔注入および切削、印象採得、咬合採得をストレスとして受けとっていることが示唆された。また、局所麻酔奏功後の切削時もHF-RRとLF-RRの上昇がみられることから吸引あるいはガーゼ交換などによる舌圧排もストレス発生の誘因になると考えられた。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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