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2005 年度 実績報告書

頚部組織由来の口腔顔面痛(関連痛)に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16592025
研究機関日本大学

研究代表者

今村 佳樹  日本大学, 歯学部, 教授 (90176503)

研究分担者 岩田 幸一  日本大学, 歯学部, 教授 (60160115)
キーワード頸神経 / 三叉神経 / 関連痛 / 口腔顔面痛
研究概要

頸神経を損傷したラットにおいて、三叉神経領域を刺激した際の三叉神経脊髄路核におけるFOS様タンパク(FLP)出現に関して研究した。体重250-350gの雄性SD系ラットを用いてペントバルビタール麻酔下に第2頸椎から第5頸椎の高さにおける頸神経叢を約5mmの欠損部を設定して切断した。その後、手術創を閉創し、術後7日と14日にvon Frey filamentを用いて触刺激に対する逃避行動を観察した。さらに、これらのラットを術後14日の時点で再度ペントバルビタールを用いて麻酔し、頸神経損傷側の三叉神経第3枝領域(耳下腺部)に非侵害刺激(von Frey filament 16g)を5分間、反復して加えた。その1時間後にペントバルビタールを追加投与し、深麻酔下に開胸して生理食塩水と4%パラホルムアルデヒドを用いて灌流固定し、中脳から第6頚髄までを含む脳組織を摘出して免疫組織学的検討に用いた。頸神経を傷害したラットにおいては、C2領域に相当する耳介周囲に自傷による擦過傷が見られた。三叉神経第3枝領域への刺激によって生じる逃避行動では閾値の低下が見られた。頸神経損傷を加えただけのラットでは頚髄領域におけるFLPは認められなかったのに対し、頸神経損傷後に同側耳下腺部に触刺激を加えたラットにおいては、同側の頚髄後角(C1-C3)においてFLPの発現を認めた。一方、Sham手術を施したラットにおいて同側耳下腺部に触刺激を加えたラットにおいても頚髄後角におけるFLPの出現は見られなかった。以上のことから、頚髄を損傷したラットにおいては、2次ニューロンの受容野拡大に伴う三叉神経と頸神経領域のconvergenceが生じている可能性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 口腔顔面領域における神経因性疼痛2005

    • 著者名/発表者名
      今村佳樹
    • 雑誌名

      ペインクリニック 26(8)

      ページ: 1097-1103

  • [図書] ペインクリニック診断治療ガイド第三版(大瀬戸清茂編)2005

    • 著者名/発表者名
      今村佳樹(共著)
    • 総ページ数
      406
    • 出版者
      日本醫事新報社

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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