研究課題/領域番号 |
16592026
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
岡 俊一 日本大学, 歯学部, 講師 (20256879)
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研究分担者 |
今村 佳樹 日本大学, 歯学部, 教授 (90176503)
中島 一郎 日本大学, 歯学部, 助教授 (90198078)
大井 良之 日本大学, 歯学部, 教授 (60271342)
石井 弘允 日本大学, 理工学部, 教授 (20059306)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | 瞳孔 / 体性感覚誘発電位 / 痛み刺激 / 防御反応 |
研究概要 |
瞳孔径は、痛み刺激で瞬時に散大する。そのメカニズムについては、脳の高次機能を反映しており、防御反応である可能性が高い。もし防御反応なら、予測不可能な刺激を感じた場合、予測可能な刺激時よりその反応は大きくなる。そして、意識や集中力が低下した場合、反応は小さくなる。そこで我々は下記の研究を行った。 Experiment 1 予測可能な痛み刺激(A)を与えた場合と予測不可能な痛み刺激(B, C, D)を与えた場合の痛みの感じ方を瞳孔散大反応、体性感覚誘発電位(SEP)およびVisual Analogue Scale(VAS)を用いて比較検討した。その結果、 Aに比べDを与えた場合、同じ痛み強さでも、被験者のPDRおよびSEPの振幅は有意に増加した。 Experiment 2 PDR、SEPあるいはVASが、プロポフォール投与(0.3、0.6,0.9μg/ml=0.3P、0.6P、0.9P)ではどのように変化するかを検討した。その結果、 1.SEPの振幅は刺激時、コントロール値に比べ、0.6Pおよび0.9P時に、有意に縮小した。 2.PDRの振幅は強刺激時、コントロール値に比べ0.9P時に有意に縮小した。 3.VAS値は弱刺激時、コントロール値および0.3P値に比べ、0.9P時に、また強刺激時は0.6P時および0.9P時に有意に減少した。 4.BiS値は、弱刺激時、SEPおよびVASと正の相関がみられた。強刺激時は、SEP、PDRおよびVASと有意な正の相関関係がみられた。しかし、SEPおよびVASに比べ、PDRの相関関係は低かった。以上のことから、痛み刺激で生じる瞳孔散大反応は、 (1)同じ痛み強さでも不安が増すとその反応が増す。 (2)痛みの客観的指標になる。 (3)鎮静の客観的指標になる。 (4)高次な防御反応のような反応である。
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