研究課題/領域番号 |
16592032
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
宮前 雅見 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20298821)
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研究分担者 |
堂前 尚親 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60115889)
杉岡 伸悟 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (90278573)
小谷 順一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40109327)
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キーワード | sevoflurane / preconditioning / heart / ischemia / p38 MAP kinase / SB203580 |
研究概要 |
Isoflurane, sevoflurane, desfluraneなどの揮発性吸入麻酔薬は心筋に対してIschemic Preconditioning (PC:長時間虚血前の反復する短時間虚血再灌流が、続発する長時間虚血による心筋梗塞巣を劇的に縮小する現象)様の虚血心筋保護効果を有する。揮発性吸入麻酔薬による心筋プレコンディショニング(AP)の詳細な細胞内シグナル伝達は不明である。虚血プレコンディショニングではp38 mitogen-activated protein kinase (MAPK)の関与が示唆されている。今年はセボフルラン(S)によるAPにおけるp38 MAPKの関与について検討した。【方法】モルモットを用い、Langendorff灌流心にて30分間虚血、120分間再灌流(R)をコントロール(CTL)群とし、S(1MAC)を虚血前10分間投与後、10分間wash outした群(SEV)、p38 MAPK拮抗薬であるSB 203580(2μM)をS投与中に灌流した群(SEV+SB)、虚血前にSBのみを投与した群(CTL+SB)の4群に分け、左心室圧(LVDP)、左室拡張終期圧(LVEDP)ならびに心筋梗塞サイズ(IS;TTC染色)を比較した。【成績】CTLに比べ他の3群ではR後のLVDPは有意に高値を示し、ISは縮小した。LVEDPはSEV、SEV+SBで有意に低値であった。【考察】S投与中のp38 MAPKの阻害は、心筋プレコンディショニングを消失しない。虚血中のp38 MAPKの抑制が心筋保護に働いていると考えられ現在western blottによる解析を進行中である。
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