研究課題/領域番号 |
16592035
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
池村 邦男 産業医科大学, 医学部, 教授 (90038894)
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研究分担者 |
大矢 亮一 産業医科大学, 医学部, 講師 (70194313)
杉原 一正 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00117516)
砂川 元 琉球大学, 医学部, 教授 (30112452)
浜川 裕之 愛媛大学, 医学部, 教授 (20127905)
菅原 利夫 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10116048)
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キーワード | multi-institutional clinical study / T4 oral and orppharyngeal tumor / squamous cell carcinoma / chemoradiotherapy / intra-arterial infusion / carboplatin / HBO therapy / hyperfractionated irradiation |
研究概要 |
2004年5月21日、多施設共同研究のための会議(説明会)を福岡市で行った。参加施設の治療責任者(一部代理)と治療担当者全員出席のもと、治療全般についての説明と併せて治療面での注意事項、患者様への倫理的配慮の重要性について注意を喚起し、また、討議を行った。 各施設で倫理委員会への申請が行われたが、承認までの期間に比較的時間がかかり、6施設でのT4患者に対する治療総数は2月末現在6名である。肉眼的に腫瘍消失(CR)を示した患者数は5名(83%)、PRは1名であったが、PRの1名も切除材料の組織学的検討では大星・下里分類でgrade4(腫瘍消失)であった。また、現在まで局所再発や口腔癌死症例はみられない。治療に伴う重篤な骨髄障害はなく、grade4の有害事象は口内炎が1名にのみ観察され、経管栄養で対応できている。 CD31による腫瘍内血管染色の検討では、高気圧治療を併用しない動注化学療法+放射線治療の場合、血管密度の低い症例では治療効果が比較的低いが、高気圧治療を併用した症例では血管密度の低い症例でも十分な治療効果を示す傾向がみられている。 本年度は各施設の倫理委員会の審査があり、治療開始が遅れたため、治療総数が少数となったが、次年度は予定通りの症例数の集積が期待できると思われる。また、現在までに治療を終了した産業医大症例について、2005年4月の10^<th> International Congress on Oral Cancer(ギリシャ)での学会報告を予定している。
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