研究課題/領域番号 |
16592035
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
池村 邦男 産業医科大学, 医学部, 教授 (90038894)
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研究分担者 |
大矢 亮一 産業医科大学, 医学部, 助教授 (70194313)
杉原 一正 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00117516)
砂川 元 琉球大学, 医学部, 教授 (30112452)
浜川 裕之 愛媛大学, 医学部, 教授 (20127905)
菅原 利夫 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10116048)
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キーワード | multi-institutional clinical study / T4 oral and orppharyngeal tumor / squamous cell carcinoma / chemoradiotherapy / intra-arterial infusion / carboplatin / HBO therapy / hyperfractionated irradiation |
研究概要 |
平成17年4月、ギリシャで行われた第10回国際口腔癌学会に参加し、高気圧酸素療法と動注(カルボプラチン)+放射線療法(多分割照射)の局所制御効果を動注+放射線療法と比較して発表し、proceedingに詳細を記載した(Ikemura K. et al. :Hyperbaric oxygen therapy enhances the efficacy of chemoradiotherapy. A preliminary report. In Oral Oncology, Proceedings of the 10th International Congress on Oral Cancer.2005.10:92-99)。また、8月には共同研究を行っている6施設で、連絡会、検討会を開き、治療全般の説明をさらに周知し、併せて患者様への倫理的配慮の重要性について注意を喚起した。 高気圧酸素療法と動注+放射線療法が行われた患者(T4口腔がん)数は平成18年2月末の時点で13名であり、臨床的にCRが得られた患者は13名のうち12名(92%)、このうち2名に局所再発が認められ、局所制御率は85%となる。また原病死例はなく、1名が担がん生存であり、現在のところdisease-specific survival rateは100%である。ただし、治療患者数が予測よりも少なく、その理由として、1施設では高気圧治療部が閉鎖され(岡山大学)、他の1施設(山口大学)では学内の倫理委員会で承認が得られなかったことがある。以上の理由から平成19年度は4施設での共同研究となるが、本治療の有効性をより多くの患者で実証できるよう、共同研究施設の努力を促したい。
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