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2004 年度 実績報告書

発達期の環境因子がドパミントランスポーターに与える影響-注意欠陥多動性障害(ADHD)との係わりについて-

研究課題

研究課題/領域番号 16592047
研究機関岡山大学

研究代表者

北山 滋雄  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80177873)

研究分担者 土肥 敏博  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00034182)
香西 克之  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10178212)
十川 千春  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10253022)
キーワードドパミントランスポーター / 注意欠陥多動性障害(ADHD) / 内分泌攪乱物質 / 環境ホルモン / 遺伝子 / 転写 / プロモーター
研究概要

注意欠陥多動性障害(ADHD)は,小児期に発症する精神疾患で,歯科治療においても協力が得にくく,治療困難となる場合が多い。その原因には遺伝的要因の関与が示唆されており,薬物療法で用いられるメチルフェニデートの作用するドパミントランスポーター(DAT)が,本疾患の発症に深く関与する可能性が指摘されている。一方,疫学的研究よりストレス,内分泌攪乱物質等の環境因子を含めた外因性多因子の関わりも考えられている。そこで本研究は,DAT発現変化によるドパミン(DA)神経機能の修飾がADHD発症に係わる可能性を追求する目的で,ストレッサーとしての環境因子がDAT機能発現に及ぼす影響を探索した。
DAT発現の転写レベルでの調節機構と環境因子によるその修飾について明らかにすべく,初年度はまず培養細胞発現系における転写活性をレポーターアッセイにより解析する研究を行った。DATと遺伝子構造が類似し,機能的にも類縁のノルエピネフリントランスポーター(NET)はまた,ADHDにもDAT同様深く関連することが示唆されている。そこでDAT, NET遺伝子を含むBACクローンから,おのおの約10Kbのプロモーター領域を含む翻訳開始点より上流5'領域を単離し,ルシフェラーゼをレポーターとするプラスミッドベクターに組み込んだ。一過性発現系において,DAT, NET両プロモーター活性を確認した後,エストロゲンの影響を比較した結果,エストロゲンは領域特異的に転写の促進,抑制両方の作用を発揮すること,またDAT, NET間で調節の様式が異なることが明らかとなった。今後エストロゲン受容体を共発現させ,調節のメカニズムを解析するとともに,個体レベルでの探索を行う予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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