研究概要 |
本年度は、まずアンケート調査に要する時間や環境設定を調査し、実施を効率化するために、矯正歯科で治療・管理中の矯正患者5名を対象に,本学学生を対象に、予備的調査を行った。いずれも本研究の主旨・内容を,文書と口頭で説明し,承諾を得て予備的調査を行った. 1)認知スタイルと達成動機の評価 通院,矯正装置の使用,口腔衛生管理,生活習慣など具体的な管理項目についての質問紙調査の他,自尊感情尺度,セルフエフィカシー尺度,達成動機測定尺度の検査,およびこれらに基づく半構造化面接を行い,認知スタイルと達成動機の様相を調査した. 2)患者の性格特性,心理社会的特徴,および社会環境の評価 MINI-124性格検査,POMS, SCI,内田クレペリン精神検査,情動的・行動的サポート評価を実施して,患者の性格特性,ストレスへの反応とコーピング,意欲の出し方のパターン,および社会的環境の様相を調査した. 3)担当医師との関係性の評価 治療の説明のわかりやすさ,コミュニケーション,接客態度,信頼関係などについて,患者評価と担当医による自己評価を行った. 4)セルフケアの自立性と達成度の客観的評価 セルフケアの自立性と達成度について,担当医師による評価を行なった. 以上の調査結果からアンケート調査の項目を整理・統合し、本実施用のアンケート用紙を改良した。 また、患者さんを対象とした本実験開始に当たり、鹿児島大学病院臨床研究倫理委員会に対し、平成16年8月に診査を申請し、承認を得た。 現在、中学生以上の矯正患者のうち,研究の主旨・内容を,文書と口頭で説明(未成年者は保護者にも説明)し,承諾を得られた者を対象とし、データ収集と解析を進めている。
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