研究課題/領域番号 |
16592076
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
横田 誠 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40107298)
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研究分担者 |
芳賀 健輔 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (80014380)
久保田 浩三 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (60161676)
内藤 徹 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (10244782)
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キーワード | 咬合性外傷 / くさび上欠損 / abfraction |
研究概要 |
本研究の目的は、小臼歯に対して繰り返しの負荷が、歯根表面の象牙質やセメント質に対してどのような構造的な変化を示すのかを捉えることである。 【材料および方法】 1)試料は、矯正治療により便宜抜歯したヒト下顎小臼歯ホルマリンで冷蔵保存したものを5本使用した。2)繰り返し荷重負荷実験、繰り返し荷重負荷試験機に試験体をセットし、水中下(イオン交換、水中下(イオン交換水)において荷重を10万回づつ(1回/秒)負荷した。荷重方向は、歯軸に対して平行とした。荷重負荷部位は頬側咬頭とした。3)SEMでの観察した。 【結果および考察】 亀裂発生部位に統一性は認められなかった。すべての試料において、50万回から亀裂面積の大きな増加傾向を示した。負荷回数が増加するにつれ、亀裂が細かく入り、増加していくのが観察された。亀裂は、CEJから根尖方向へと進展していく傾向があった。 SEMでの観察ではCEJ直下に歯質の剥離が認められた。剥離した周囲には亀裂は認められなかった。そして、剥離面は、周囲に比べ粗造になっていた。このことから、長期的な咀嚼あるいは咬合力などの繰り返し応力による歯根表面の構造的な破壊が、セメントティアーなどの予期しない歯周組織破壊の引き金になることが明らかになった。
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