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2004 年度 実績報告書

ケモカインを介したヒト破骨細胞形成の制御機構の解明と歯周治療への応用の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 16592077
研究機関昭和大学

研究代表者

岡松 良昌  昭和大学, 歯学部, 助手 (50286845)

研究分担者 小林 誠  昭和大学, 歯学部, 講師 (80186767)
宮澤 康  昭和大学, 歯学部, 講師 (90219775)
大峡 淳  昭和大学, 歯学部, 助手 (40266169)
滝口 尚  昭和大学, 歯学部, 助手 (60317576)
キーワード破骨細胞 / ケモカイン / RANKL / ヒトモノサイト
研究概要

破骨細胞は骨組織にのみ存在し、骨吸収を司る多核巨細胞である。これまで破骨細胞のユニークな特性に関して数多くの研究がなされてきたが、近年RANKL (receptor activator NF-κB ligand)-RANKシグナルの発見により、破骨細胞の分化・機能発現が分子レベルで説明されるようになってきた。しかしながら、生理的状態や炎症状態において破骨細胞前駆細胞が骨吸収の場に供給されるメカニズムに関する情報は少ない。ケモカインは好中球やリンパ球に対し走化性を示し、炎症反応や免疫応答で重要な役割を演じていると考えられている。しかし、破骨細胞におけるケモカインの役割は未だ不明な点が多く、骨芽細胞と破骨細胞前駆細胞におけるケモカインの包括的な報告はほとんどない。そこで本研究では、破骨細胞前駆細胞の供給・遊走や破骨細胞形成の制御に関与するケモカインを網羅的に探査し、またそのケモカインの細胞内シグナル伝達経路を解明することから炎症性骨吸収を有する疾患に対する診断や治療への応用の可能性を検討する目的に行ってきた結果、現在までに以下のような結果を得た。
1)RANKLによって分化したマウス成熟破骨細胞は未刺激の細胞と比較し、MIP-1gammaおよびCCR1の遺伝子発現が優位に上昇していた事をGene Arrayにて確認した。
2)MIP-1gammaはNF-kBを介してシグナルを伝達する事がゲルシフトアッセイにて明らかとなった。
3)MIP-1gammaはインテグリンbeta7の遺伝子発現を上昇する可能性がRT-PCR法にて認められた。
4)ヒト末梢血から分離したCD14陽性モノサイトはRANKLおよびM-CSFによって破骨細胞に分化することをTRAP染色法にて確認した。
今後、マウス成熟破骨細胞と同様なケモカインがヒト破骨細胞の分化誘導に関与しているか、そのシグナル伝達も含め検討していく予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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