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2004 年度 実績報告書

外胚葉器官形成におけるNF-kBのメカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 16592080
研究機関昭和大学

研究代表者

大狭 淳  昭和大学, 歯学部, 助手 (40266169)

キーワードIkkα / NF-kB / 外胚葉異形成症 / 歯の発生 / 上皮陥入 / 咬頭形成 / TNF
研究概要

転写因子であるNF-kBは、癌、炎症反応、免疫応答、内分泌系など様々な生体反応に関与している。本研究において我々は、このNF-kBの歯の発生への関与についての検討を行い、以下の結果を得た。NF-kBのインヒビターをリン酸化し、NF-kBの活性を促すIKKを構成するIkkα、Ikkβ、Ikkγの発現が確認されたが、それぞれの発現パターンはかなり異なるものであった。Ikkαは初期では歯胚の基底上皮に、後期ではエナメル芽細胞にその発現を認めた。Ikkβは、初期では歯胚の基底上皮と凝集した間葉組織に、後期では象牙芽細胞に発現していたのに対し、Ikkγでは、初期においては歯胚の内エナメル上皮に、後期では象牙芽細胞に発現していた。一方、β-galactosidase geneがNF-kBのリポーターgeneとして組み込まれたトランスジェニックマウスでは、NF-kBの活性を示すLacZの発現が、エナメルノットに限局しており、いずれのIkkダイマーとも違った発現パターンを示した。
NF-kBの抑制されたトランスジェニックマウス及びIkkαノックアウトマウスにおいて歯の異常が確認されたものの、NF-kB関連物質であるNIKのノックアウトマウスや、IKKαのactivation loopに欠損が存在し、IKKαが正常にリン酸化されないトランスジェニックマウスでは、それらの歯の異常は確認されなかった。以上のことより、NF-kBは、歯の発生に関与するものの、その関与は、NF-kBのシグナルの中の一部を使用したものである事が、推察された。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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