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2005 年度 実績報告書

外胚葉器官形成におけるNF-kBのメカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 16592080
研究機関昭和大学

研究代表者

大狭 淳  昭和大学, 歯学部, 講師 (40266169)

キーワードIkkα / NF-kB / Notch / 歯の発生 / 上皮陥入 / Stellate Reticulum / Jagged
研究概要

転写因子であるNF-kBは、癌、炎症反応、免疫応答、内分泌系など様々な生体反応に関与している。本研究において我々は、このNF-kBの歯の発生への関与についての検討を行い、以下の結果を得た。NF-kBのインヒビターをリン酸化し、NF-kBの活性を促すIKKの構成成分の1つであるIkkαのノックアウトマウスの前歯に異常が認めれ、その前歯歯胚においてNotchの発現が抑制されている事が明らかとなってる。このNotchは、歯胚に発現するものの、その発現は、Stellate Reticulum(SR)に限られる。これは、Ikkαのノックアウトマウスの前歯におけるNotchの抑制が、Notchの抑制ではなく、SRの欠如である可能性がある事を示している。そこでIkkαのノックアウトマウスの前歯におけるSRの有無を検索した。SRのマーカーであるSLUG、CD44のIkkαのノックアウトマウスの前歯での発現が確認できた。またSRは、Msx2を通して、エナメル形成に関与する事が報告されている。Ikkαのノックアウトマウスの前歯において、Msx2および正常なエナメル質が確認され、Ikkαのノックアウトマウスの前歯にSRが存在する事が確認された。一方Notch-Ikkαの関係は現在まで報告されていない。しかし我々は、NotchのリガンドであるJagged2のノックアウトで認められる口腔上皮の癒合とPalatal Shelfのelevation不全による口蓋裂を、Ikkαのノックアウトマウスにおいても見出し、いくつかの組織においてIkkα-Notchが密接に関連している事が示唆された。以上の事より前歯の発生には、NF-kBの活性を促すIkkαと、それによるNotchの活性が重要であることが示唆された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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