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2005 年度 実績報告書

地域の歯科保健拠点施設における保健事業が及ぼす長期的影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16592085
研究機関長崎大学

研究代表者

福田 英輝  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (70294064)

研究分担者 高鳥毛 敏雄  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (20206775)
日野 陽一  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 助手 (00315425)
キーワード保健事業 / 予防歯科 / 歯科保健拠点施設 / 歯周疾患 / 白血球数
研究概要

兵庫県N町歯科保健センターが、平成16年度に老人保健法にて実施された基本健康診査、および口腔内診査の結果をもとに、受診者の口腔内状態と白血球の関連について分析を行った。対象者は、歯牙を有しており、かつ白血球数を測定した425名であった。CPI診査基準をもとに、歯周疾患の程度を判定した。歯周組織の炎症が「ない」あるいは「歯肉炎」の者は135名、中等度の歯周疾患の者は223名、重度な歯周疾患の者は67名であった。歯周疾患の程度別に白血球数を比較したところ、歯周疾患の程度が進むにつれて白血球数が増加する傾向が示された。白血球数は、喫煙の状況と関与することから、受診者の年齢、および喫煙の有無を調整して白血球数(推定値)を比較したところ、歯周組織の炎症が「ない」あるいは「歯肉炎」の者は5.89(10^3/mm^3)、中等度の歯周疾患の者は6.32(10^3/mm^3)、重度な歯周疾患の者は6.66(10^3/mm^3)であり、歯周疾患の程度が進むにつれて有意に高値を示した。これらの結果は、歯周疾患の罹患が、低レベルの炎症反応を呈していること示唆している。過去の疫学調査からは、白血球数などの炎症の検査指標が虚血性心疾患の発症と密接な関連を有することが報告されており、歯周疾患の罹患は、虚血性心疾患のリスク要因となる可能性を示唆している。
最終年度である来年度は、過去に口腔診査を受診した者に対する訪問調査を通じて、過去の口腔内状態と現在の身体状態との関連についての縦断調査を計画している。なお、本分析では、個人の健康情報を扱うため、個人情報の保護には十分な配慮を行うと共に、長崎大学歯学部倫理委員会への説明を行い、既に倫理委員会からの承認を得ている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 国診協における口腔機能改善の取り組みとその評価2005

    • 著者名/発表者名
      新庄文明, 福田英輝, 他
    • 雑誌名

      日本公衆衛生雑誌 52(8)

      ページ: 436

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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