研究概要 |
本年度の研究は以下のように実施した。 1.都道府県レベルで成人歯科保健における現状値および地方目標をある程度得ていたが,喫煙に関する現状値や目標値、あわせて,政令市に対しても,同様に,成人歯科および喫煙に対する現状値および目標地の収集を行った。 2.禁煙支援については,市区町村での成人歯科保健事業との禁煙支援との関連や成人歯科保健状況に関する状況を全国的に把握するために、平成14年度の老人保健事業の実施状況などの厚生労働省の公表データを基に、成人に対して歯周疾患対策の事業(検診・保健教育・健康相談)を行っている市区町村と禁煙支援を行っている市区町村を調査した。その結果、600弱の市区町村で両事業は実施されていた。この数は当初の予定より高かったので、研究順序を変更し、これらの市区町村で双方の事業を連携させた型の事業の実施状況などについてのアンケート作成し、各市区町村へ郵便による調査を行った。その結果、アンケート回収率は約60%で、3割程度が連携型の事業を実施しているようであった。現在、この調査結果を、自治体類型別を基本とし,他の要因との関連を再度分析している。この中から、次年度の先進地域としての聞き取り調査を行う予定である。 3.都道府県衛生主管部局および地区歯科医師会などの支援を受けながら,市区での歯周疾患罹患状況と現在歯数状況のデータの開示・提供を依頼した。さらに,喫煙状況のデータも可能な限り収集した。成人保健目標や喫煙に関する保健目標のデータならびに成人歯科保健事業の実施状況についての資料を収集したが、個人情報保護法の施行前であり、予定より収集にて手間がかかった。そのため、データ採取地域の偏りがあったが、総数で約1000人の現在歯の状況・歯周疾患と喫煙状況のデータが、同一の規格で採取できた。現在、これらの関連性について、性・年齢以外にも地域集団ごとの特性も考慮して検討を加えている。
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