• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

乳歯う蝕におけるリスク要因構造の究明と歯科保健戦略の立案

研究課題

研究課題/領域番号 16592101
研究機関鶴見大学

研究代表者

鶴本 明久  鶴見大学, 歯学部, 教授 (90188649)

研究分担者 野村 義明  鶴見大学, 歯学部, 講師 (90350587)
福島 眞貴子  鶴見大学, 歯学部, 助手 (00156770)
キーワード乳歯う蝕 / 罹患モデル / 地域比較 / 保健戦略
研究概要

地域性の異なる3地域のう蝕罹患状況とう蝕要因との関係を明らかにするためにPRECEDEモデルに基づく調査票を作成し、調査および統計学的解析を行った。結果、全体で460名の3歳児のデータを得ることができた。う蝕の有病状況では、1人平均う蝕経験歯数(dft)で、1.33,2.27,2.59と差はあるものの良好な状況であった。しかし、Caries Freeが60%以上である一方で、全体の10%の幼児が全う蝕の50%以上を保有しており、う蝕有病状況の格差が顕著になってきている。また、3地域において、家族構成や保育担当者などの環境要因に差違が見られるが、保健行動、準備、強化、実現などの要因に大きな違いは認められなかった。しかし、各地位における保健指導の重点項目の違いにより差が見られる項目もあった。過去において強いう蝕発生要因と考えられていた授乳や間食などの要因が、明確なう蝕発生要因として影響していないことが3地域に共通していた。しかし、スポーツドリンクの頻回摂取は依然う蝕発生に関与する行動要因であった。また、モデル全体を共分散構造分析で解析したが、PRECEDEモデルを構成する各要因間の関連性は強くなかった。
全地域に共通するう蝕要因の特定は困難であり、大きな集団において重点的な保健指導項目を決定しう蝕予防を実行していくことの効果は減少する。つまり、本研究によってう蝕要因は多様化し、個別化する傾向にあることが示された。今後、PRECEDEモデルなどを用いて、より早期にハイリスク幼児を総合的に診断し、個人ごとにかかえる歯科保健問題に対応した健康教育プログラムを実践していくことが重要であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Correlation of having a regular dentist with oral health status and subjective symptom2005

    • 著者名/発表者名
      Tamaki, Y
    • 雑誌名

      International Journal of oral health 2

      ページ: 27-33

  • [雑誌論文] PRECEDEモデルによる学校歯科保健の問題点の把握2005

    • 著者名/発表者名
      山本 透
    • 雑誌名

      口腔衛生学会雑誌 55・4

      ページ: 447

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi