研究課題/領域番号 |
16592109
|
研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
石垣 恭子 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (20253619)
|
研究分担者 |
水流 聡子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80177328)
東 ますみ 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 助教授 (50310743)
|
キーワード | 看護情報学 / 大学院前期課程 / 教育カリキュラム / システム開発企業 |
研究概要 |
市町村及び県・保健所において保健師の人事を司る者を対象に行った前年度の調査を基に、看護情報学を大学院前期課程において専攻した者に対し行政が求める知識、技術を分析、検討し明らかにした。その結果、求められている人材ニーズは、単に情報科学の知識・技術を持った保健師を求めているのではなく、保健師業務に関わる情報システムの開発時、導入時に専門職員と調整する事のできる能力を求めていた。特に、情報システムの開発時において、保健師業務をシステム化する為に必要となる作業を、専門職員とともに関わる事や、保健師のニーズをシステムに反映することのできる能力を求めていた。また、住民へのより良い情報提供など、保健師業務の遂行にどのように情報技術が活用できるのか、自分自身で考える事のできる能力や、データの解析を通し、市町村の保健師や関連職種との連携やサポートを行う能力を求めていた。 併せて、看護情報学を大学院前期課程において専攻した者が活躍する場の一つである医療系システム開発企業に対し、人材ニーズ調査を行い、その結果から医療系システム開発企業が求めている看護学を素養に持ち、看護システム開発に携わる人材として必要な知識、技術について検討を行った。その結果、医療系システム開発企業が求める知識、技術は、看護師としての知識の他に、システムを構築したり、顧客(システムユーザー)との意思の疎通にその能力を活用したいと考えていることが示唆された。 また、我が国において看護情報学の教育を行う環境として、看護系大学院や応用情報科学系大学院、専門職大学院など様々な教育体系の方向から検討を行った。現在、看護情報学の大学院前期課程における教育現状の把握を適切に行うために、看護情報学を大学院前期課程において看護情報学を専攻として設け、教育を行っている大学のカリキュラムを収集し、検討を行っている段階である。
|