研究課題/領域番号 |
16592123
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
森 雅美 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (80080216)
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研究分担者 |
藤原 奈佳子 (久保 奈佳子) 名古屋市立大学, 看護学部, 助教授 (30178032)
河合 洋子 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (10249344)
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キーワード | 安全な医療 / 適正使用 / 消毒薬 / 看護職者 |
研究概要 |
院内には消毒薬や検査用試薬のように補助的な役割であっても使用頻度が多く、必要不可欠な薬品が多く存在する。医療機関において安全な医療提供システムを考える時、医療用薬品だけでなく、補助的な薬品の適正な使用も大切である。本課題では、薬品関連の医療事故の誘因を探るとともに、医療現場を実地調査する中から、「院内薬品の適正使用」への対策を構築するための調査・研究に取り組むこととした。3年計画の初年度として以下の点に取り組んだ。 1 過去30年間に医療事故として係争された問題をまとめた判例集に注目してその中から薬品関連の事例を抽出・整理に取り掛かった。今年度は、裁判事例に登場する医薬品にはどのようなものがあるか、またそれらの出現頻度を調査した。 2 院内在庫の薬品類はどのように保管されているかについて、2つの施設を実地に訪問して消毒薬を中心として以下の調査をした。1)院内で使用(在庫)消毒薬の種類2)消毒薬を起因とするアクシデントあるいはインシデント事例3)院内での消毒薬の保管状況の実際を把握4)「消毒薬の扱い」についての看護職者の研修の状況5)消毒薬の扱いあるいは消毒作業について日ごろ感じている点など 3 先導的な立場の研究者(山口大学医学部:神谷、尾家博士)を訪問して、消毒薬の抱える以下の問題について意見交換をした。1)病院内における消毒薬の保管上の問題点2)市販消毒薬の問題点と留意点3)希釈作業などによる事故事例などとその対策 今年度に実施した調査などは、次年度に実施予定の大規模(100施設以上)調査の際の調査項目を決める上で重要な参考資料となるとともに本研究課題推進のための礎となった。
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