【研究目的】 (1)看護師長、主任が直面している倫理課題を明らかにする (2)看護師長、主任が倫理課題に直面する頻度とその対応について明らかにするための質問紙案を作成する 【研究協力者】 医療施設で行われる管理者の倫理にまつわる研修参加者の中で、研究協力に同意の得られた看護師長・主任とする。 【研究方法】 研究協力者5名-7名程度からなるフォーカス・グループを形成する。グループ内で、日常的に生じている倫理課題について自由に表出し、それがどうして倫理課題だと思うのかを議論してもらう。議論の内容は許可を得て録音し、記述データに変換した後、類似するカテゴリー毎に整理し分析単位とした。 【結果】 合計6グループからデータが得られた。1回目の分類整理では合計166の倫理課題にまとめられ、2回目の整理では35に集約された。35の分類を代表する倫理課題を再度文章化し、質問紙の項目案とした。質問項目の例は、「人的資源の不足により"したいケア"ができない」「職場内に"NO"と言えない雰囲気がある」などである。これら35それぞれに対して、自分の管理する病棟で起きている頻度、対応する頻度、勤務している病院全体で起きている頻度のそれぞれを聞く質問紙を作成した。
|