研究課題/領域番号 |
16592139
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
稲垣 美智子 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (40115209)
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研究分担者 |
多崎 恵子 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (70345635)
河村 一海 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (50251963)
松井 希代子 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (90283118)
村角 直子 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (30303283)
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キーワード | 糖尿病 / アセスメント / 尺度 / 患者教育 / 糖尿病ケア |
研究概要 |
本年度は、患者および家族、患者会、そして糖尿病療養指導に当たる看護師に個別のインタビューおよびグループインタビュー法により、糖尿病療養行動能力を抽出した。 その結果、「糖尿病を生きた知識として理解する」「血糖コントロールを乱す生活習慣を見直し今後の生活の仕方を考える」「家族の協力体制を整える」「精神的なバランスを保ち、自己管理に自信を持つ」「糖尿病であることから逃げない」「糖尿病療養の治療や行動に自分の納得がいく方法を講じる」「医療者の専門性を活用する」「自尊感情を向上させる行動をとる」が見出された。 その下位概念として、「自己流の知識や情報を整理する」「基本的な知識を身につけることで療養行動の意識付けをする」「仕事中心の生活に体をいたわり運動への意識をする」「一人で糖尿病を抱え込まない」「家族員で糖尿病を持ちながら生活するという意識を共有する」「糖尿病であることに心配するあまりその疲労により心のバランスを崩さないようにする」「糖尿病であるがゆえにもつ家族や社会に対する負い目から自分を解放し自分を許す」「糖尿病を持つ体を意識する」 「他の病気を持っていてもその生活に糖尿病を組み込む」「医療者との関係を築く」「医療からはなれない」など15項目が見出された。 一方、これらの能力は、療養指導にあたる看護師に理解されているか、また看護師は個々の患者および家族の療養指導をする時何を目標に療養指導をしているかについても調査した。その結果、訓練された看護師と訓練されない看護師では、患者の能力のアセスメントや目標が大きく異なり、患者の療養行動能力を発揮できるケアに到達できないことが示唆された。 研究助成を受ける最終年度では、このことを証明し、アセスメント尺度を完成させる。
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