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2005 年度 実績報告書

軽度発達障害児の家族支援システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16592147
研究機関鳥取大学

研究代表者

南前 恵子  鳥取大学, 医学部, 講師 (30252878)

研究分担者 佐々木 くみ子  大阪府立大学, 看護学部, 講師 (00284919)
深田 美香  鳥取大学, 医学部, 助教授 (10218894)
松田 明子  鳥取大学, 医学部, 助手 (00346347)
笠城 典子  鳥取大学, 医学部, 講師 (60185741)
伊藤 靖代  鳥取大学, 医学部, 助手 (70379626)
キーワード軽度発達障害 / 家族支援 / 学習障害 / 注意欠陥多動性障害
研究概要

本年度は軽度発達障害児の親の不安を明らかにし、親が児の障害を受容することを促進し、適切な療育態度を身につけるための支援システムを構築することを目的とした2年間の計画の最終年度である。
鳥取大学倫理審査委員会の承認を受け研究を実施した。鳥取大学脳神経小児科外来を受診した学習障害、注意欠陥多動性障害の子どもの母親に承諾を得た後、子どもへの思い、現在の不安と期待、親としての役割についての考えなどについてインタビューを行うと同時に、インタビューによる心理変化を検討するために気分プロフィール検査(POMS)をインタビューの前後に行った。
10名にインタビューを行った。インタビューの結果、母親は子どもを理解してもらえない、しつけの問題や性格として捉えられ障害として理解してもらえない、学習障害などの診断名が先行し偏見で見られるなどの思いをもっており、家族、学校、地域のなかで孤立感を感じていることが明らかになった。子どもを一人の人間として理解し味方になってくれる人が欲しい、信頼して相談できる人が欲しいという要求を持ち、適切な教育を受けさせたい、高校へ進学させたい、社会に適応できるようになって欲しいという願いが大きい。また、児の年齢によって求めるものが変化している。そして、現実にはそのようなシステムが不十分であると感じて不安を持っていることがわかった。親同士の支えあいとなる親の会の活動も活発でなく、そうした活動を求めていない母もおり、母親が精神的に孤立している状況がうかがえた。
POMSの結果はインタビュー前よりも緊張、抑うつ怒りなど負の感情は低下し、活気は高まっている母親の方が多く、インタビューは母親の精神的な負担にはならなかったことが示唆され、専門職者が、親の思いを傾聴する機会を持つことは有効であると考えられる。
今後も、児の年齢、障害の種類による支援の方法の検討が必要であると考えられた。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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