平成16年度は下記の2項目について行い、看護実践(学習)の継続および評価は次年度に行う予定である。 1)出生前診断における先行研究および米国の病院情報から、遺伝看護実践に関するモデルを構築し、これに基づいて看護実践を試行した。出生前相談を受けられる研究協力者23名に、看護者(研究者)による相談内容・状況をテープレコーダーに収録・フィールドノートに記述した。その後に面接による追跡調査を行った。 2)研究協力の2施設の看護スタッフの出生前相談を含めた遺伝看護についての継続した学習会を行った。 A 施設では、コアとなる10名の助産師・医師の医療スタッフメンバーによる学習会と一般の看護者を含めた学習会を併行した。学習会の内容は、コアメンバーの学習会では「家系図の描き方」「遺伝病について」「クアトロテストについて」を行った。一般の看護者を含めた学習会では「病院における出生前診断の実際」「遺伝看護について」「コメディカルにための遺伝相談セミナーに参加しての報告会」を行った。 B 施設では、コアメンバーが学習会を企画・運営し、30名〜50名の周産期看護スタッフによる学習会を行った。内容は「遺伝看護」「アクションリサーチ」「事例:ダウン症の検査と出生へのケア」「事例:13トリソミー児の出生時のケアと家族からのお話」を行った。 上記を、2005年10月に米国で開催される国際遺伝看護学会(ISONG)のセッションで報告を行う予定である。
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