まず、妊娠期であるが、双生児を育てている家族への面接調査を行い、妊娠期における母親の心身の変化を中心に、妊娠期から育児期早期のニーズを明らかにする。これは予備的な調査であり、介入方法の検討のためには、双生児の母親の心身の変化とともにニーズの変化をまとめる必要がある。対象の選定は、研究代表者がサポートしている、双生児サポートグループの会員から研究協力者を募る。10〜15名程度の対象に面接を実施する。面接者は、研究代表者を含む、双生児のケアについて経験のある助産師であり、あらかじめ面接ガイドを作成し、オリエンテーションを十分におこない、面接の方法に偏りがないようにする。面接ガイドは半構造的面接を用い、「妊娠がわかった時の気持ち」「妊娠がわかった時の家族の反応」「妊娠週数が経過にともなう身体的な変化、子宮の増大と緊張、痛みなど」「妊娠中の専門職のかかわりと必要だった支援」などの項目にしたがって、データを収集する。面接調査の方法は訪問により実施する。分析方法は質的な内容分析を実施し、特徴的な内容が明確になるようにした。この調査は現在、進行中であり、分析には至っていない。 さらに乳幼児期の母親のストレスと児の発達を、双生児と単胎児と比べるために、0歳から3歳の乳幼児をもつ母親に愛育会作成の育児ストレスと津守稲毛式の乳幼児精神発達質問紙によりストレスと児の発達の関係や特徴について分析をする予定である。現在質問紙を作成し、対象者を選定し、同意がとれているところまで進んでいる。また同意のとれた対象者には質問紙をくばり、現在回収が進んでいる。
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