研究課題/領域番号 |
16592166
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
|
研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
三宅 一代 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (50364047)
|
研究分担者 |
片田 範子 兵庫県立大学, 教授 (80152677)
小迫 幸恵 兵庫県立大学, 助手 (20347537)
岡田 和美 兵庫県立大学, 助手 (60364048)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
キーワード | 背部マッサージ / フットマッサージ / リラクセーション / がん性疹痛 / 補助療法 / 快刺激 / 神経性発汗 / 皮膚電位反応 |
研究概要 |
本研究は、癌性疼痛をもつ子ども達の状況に応じて、快刺激を提供できる看護ケアとして、マッサージが効果的であるか、快・リラックス感覚を得ることで痛みの閾値をあげるという補助療法としての効果を、Galvanic Skin Response :皮膚電位反応(以下GSR)と発汗計の客観的指標と子どもと家族、看護師の主観的指標を用いて検証することを目的とした介入研究である。平成16年度は、効果的なマッサージ方法などの文献検討を加え、同時に中医学の講師よりマッサージの基本技術の習得を行った。評価機器については、GSRと発汗計は、より子ども達への負担が少なく効果的な指標を得られるものへとGSRと発汗計のアタッチメントを小型化するなど機器メーカへ改良を依頼した。平成17年度は、子ども達への研究に取り組むストレスを最小限にするため、マッサージの導入期間を設ける、評価指標を含めた介入モデル(仮)を作成した。次に小児専門病院1施設1病棟の看護師に協力を得ながら、がんをもつ学童期以降の子ども10名にのべ90回のマッサージを行った。また、今回は研究者のみが介入を行ったため、病棟看護師より子どもたちの反応や臨床に応用するための方策などについてヒヤリングも行った。その結果、以下のことが明らかとなった。1.マッサージは、子どもたちのリラクセーション方法として有用である。2.効果的なマッサージの方法については10分という時間については妥当であり、マッサージの種類については、子どもたちの選択する理由は様々であり有位な種類を特定することができなかったが、子ども自身が「選べること」「自分で決めること」が有効であった。3.Clean Isolationの学童期以降の子どもたちには、体動制限があり肩・背部の筋緊張が高い状況にあった。マッサージだけでなくセルフケアも含めたリラクセーション方法を取り入れる必要がある。4.マッサージは、子どもと家族にとって快を共有できる場面となり、子どもと家族の快の相互作用という副次的効果がみられた。5.マッサージは子どもたちへの刺激として有効であり、日常生活ケアに取り入れたいという看護師の思いの変化が見られた。6.マッサージを看護ケアとして導入・継続したケアとして取り入れるには、看護師の技術に対する戸惑いや全ての子どもたちに同じケアを提供したいという思いを汲んだ介入プログラムを開発する必要がある。
|