研究課題/領域番号 |
16592196
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
宮崎 美砂子 千葉大学, 看護学部, 教授 (80239392)
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研究分担者 |
牛尾 裕子 千葉大学, 看護学部, 講師 (00275322)
武藤 紀子 千葉大学, 看護学部, 助手 (60334182)
山田 洋子 千葉大学, 看護学部, 助手 (50292686)
石川 麻衣 千葉大学, 看護学部, 助手 (20344971)
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キーワード | 訪問指導 / 地域保健活動 / 推進方法 / 予防的意義 / 自治体 / 医療保険者 |
研究概要 |
本研究の目的は、保健活動としての訪問指導の効果を予防的意義の観点から再検証することにより、現代社会における訪問指導の効果的な推進方法を実証的に明らかにしようとするものである。 本年度は計画1年目であり、以下の調査を行った。 [調査1]訪問指導の実態調査 1.自治体(保健所および市町村)による訪問指導の実態調査(量的分析) 地域保健・老人保健事業報告(厚生労働省)に基づき、平成10年〜14年度の5年間の訪問指導実績について、訪問指導総件数、訪問指導対象者別内訳等を調べ特徴を検討した。結果、自治体による訪問指導の実施数は横ばい状況にあるが、保健所と市町村では傾向に差がみられた。保健所(都道府県型)では実施数は減少しており、平成10年度を100とすると平成14年度は74であり、特に栄養、難病領域の減少が目立つ。市町村(政令市等を除く)ではやや増加しており、平成10年度を100とすると平成14年度は104であり、精神領域の増加が顕著である。 2.医療保険者による訪問指導の実態調査(質的分析) 国民健康保険の実施する訪問指導に焦点をあてた。平成12年〜16年の国保新聞記事から「訪問指導」について記載のある実践報告記事48件を抽出し、訪問指導の対象者、従事者、訪問指導目的、他部門との連携、評価方法について内容を検討した。結果、重複・多受診に対する訪問指導が市町村との連携のもとに在宅保健師活用によって実施され、医療費適正化ならびに重症化予防に向けての住民の意識・行動の変化を評価指標としている傾向を見出した。 [調査2]文献調査:国内文献を中心に訪問指導の目的、方法、成果、評価方法を検討するための文献を収集した。 [本年度総括および次年度の課題]自治体および医療保険者により行われている訪問指導のそれぞれの特徴を概観することができた。次年度はある一定地域(自治体等)を調査地として選定し、より詳細なデータを収集する。同時に訪問指導の成果を明らかにするための調査を進める。
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