研究課題/領域番号 |
16592213
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
北島 謙吾 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30204887)
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研究分担者 |
山田 京子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (10269772)
荒木 孝治 大阪府立大学, 看護学部, 講師 (40326286)
橋本 顕子 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00381971)
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キーワード | 精神障害者 / インターネット / 自尊感情 / ソーシャルサポート |
研究概要 |
精神障害者がインターネットを活用し、社会的交流を図り孤立化を防止し、自らのサポートネットワークを拡充していくことは社会参加すなわち精神障害者の役割と自信の獲得につながると推測される。よって本研究では、精神障害者が生活基盤を獲得する上で重要な「役割」や「自信」をソーシャルサポート・ネットワーク(以下SSと略す)の拡充の視点から調査することを目的とした。 精神障害者NPO法人喫茶店、共同作業所、授産施設、地域生活支援センターの4施設にインターネット・パソコン(以下PCと略す)を設置し、これら施設の通所精神障害者26人を対象に、自記式質問紙を用いた留め置き調査を実施した。調査の内容は属性(年齢、性別)、当事者が大切・必要と認識するサポート提供者の続柄・人数、自尊感情尺度(Rosenberg(1982)以下自尊尺度と略す)や自己が認識する役割、設置PC利用前・利用3ヶ月後の状況(1週間の利用日数・時間、目的など)である(期間;2003年12月〜2004年12月)。 対象者の年齢とPC開始時及びPC使用3ヶ月後の利用時間(1日当たり)との間に、相関関係を認めた。PCの利用目的は情報検索、メール交換などで、PC使用3ヶ月後の変化は認められなかった。対象が認識している役割は、家族や仕事の中での役割を上げていることが多かった。SSにおける続柄の内訳では、両親などの家族や友人といったナチュラルSSが多かった。今後、このナチュラルSSがパソコン・インターネット利用をきっかけとしてどう変化し、役割や自尊感情にもよい影響を及ぼすかどうかは、今後因子をさらに細かく調査・検討する必要があると考える。
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