研究課題/領域番号 |
16592222
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
春山 早苗 自治医科大学, 看護学部, 助教授 (00269325)
|
研究分担者 |
篠澤 俔子 自治医科大学, 看護学部, 教授 (20348022)
岸 恵美子 自治医科大学, 看護学部, 講師 (80310217)
鈴木 久美子 自治医科大学, 看護学部, 助手 (80341783)
田中 幸子 自治医科大学, 看護学部, 助手 (60364535)
|
キーワード | 地域ケア体制 / へき地 / 高齢者 / 健康づくり / 介護予防 / アクション・リサーチ / プライマリ・ヘルスケア / 看護職 |
研究概要 |
筆者らが、平成15年度に全国のへき地診療所看護職を対象に調べたデータを分析した結果、へき地における高齢者の特徴的な健康問題と関連因子として、生活習慣病と食糧保存の習慣等生活習慣、整形外科系疾患と第一次産業従事者が多いこと及び傾斜の多い地理的状況、受診・疾病発見の遅れと通院困難等が明らかになった。 看護活動方法を十分検討するために、カナダのMedicine Hat Collegeの看護教育研究者、アルバータ州の二次保健医療圏Palliser Health Regionのセカンダリーレベルの病院看護職、プライマリーレベルのヘルスセンター看護職への面接や討議から、へき地においてプライマリヘルスケア、セカンダリヘルスケアを担う各々の看護職に求められる役割・知識と技術、看護活動方法について示唆を得た。 この結果も踏まえて、へき地診療所を有するA,B2地域において、アクション・リサーチを開始した。最初に、保健師、へき地診療所看護師、へき地医療拠点病院看護部長又は管轄保健所保健師とのミーティングを行い、高齢者の健康づくりと介護予防のために研究者も加わって協力し合うという合意を形成した。次に、高齢者のヘルスニーズを明確にするために、A地域では保健福祉事業や外来・出張診療の実施報告書等からデータを収集した。B地域では高齢者への面接調査を実施した。これらの分析を共に行い明確になった高齢者のヘルスニーズの解決方法を検討するために、ミーティングを各地域数回実施した。現時点で、A地域では生活習慣病の予防及び山村・豪雪地域で骨折等による寝たきり予防への支援の必要性が、B地域では閉じこもり予防、社会資源利用への抵抗感を減らすことへの支援等の必要性が明らかになった。A地域では福祉関係者との協働による地区健康相談の場を活かした転倒予防教室の実施等を、B地域では地域ケア会議等における関係職種との連携・協働方法の検討の実施等を、次年度看護活動計画として立案した。
|