研究課題/領域番号 |
16592222
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
春山 早苗 自治医科大学, 看護学部, 助教授 (00269325)
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研究分担者 |
篠澤 俔子 自治医科大学, 看護学部, 教授 (20348022)
岸 恵美子 自治医科大学, 看護学部, 講師 (80310217)
鈴木 久美子 自治医科大学, 看護学部, 助手 (80341783)
舟迫 香 自治医科大学, 看護学部, 助手 (60406171)
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キーワード | 地域ケア体制 / へき地 / 高齢者 / 健康づくり / 介護予防 / アクション・リサーチ / プライマリ・ヘルスケア / 看護職 |
研究概要 |
へき地診療所を有するA, B2地域において、アクション・リサーチを継続した。 山村・豪雪・過疎地域であるA地域では、平成16年度に明らかになった生活習慣病予防及び骨折等による寝たきり予防への支援の必要性に基づき、保健師と在宅介護支援センターとの協働による地区健康相談等の場を活かした転倒予防教室を実施した。評価により「転倒予防のための主体的な体操の実施・継続」「健康の維持」「人との交流により楽しみを得る」という成果を確認した。また、転倒予防教室の展開過程について、保健師の行為・ねらい、活動方法、働きかけた対象の反応を、保健師と共に詳細に整理し分析した結果、高齢者の健康づくりと介護予防のための保健福祉サービスづくりにおける保健師の視点と活動方法が明らかになった。さらに、保健師、へき地診療所看護師、へき地医療拠点病院看護部長とのミーティングを継続していく中で、生活習慣病等をかかえた高齢者を対象に診療所外来の場を活かした健康づくりと介護予防のための活動が発案された。次年度、保健師、へき地診療所看護師、へき地医療拠点病院看護部長との協働による外来受診高齢者のニーズ把握のための診療所における調査の実施と、その結果に基づく保健指導、健康教育等の実施を看護活動計画として立案した。 離島であるB地域では、保健師と共に過去7年間の保健師活動について、保健師の行為・ねらい、活動方法、働きかけた対象の反応を整理した。そして平成16年度に明らかになった閉じこもり予防、社会資源利用への抵抗感を減らすことへの支援の必要性、その他高齢者のヘルスニーズと対応させ、現在の地域資源で充足されているニーズとされていないニーズを分析した。その結果、保健師は1人配置であり、整備できる社会資源にも限界があることから、住民の相互扶助力を活かした人的資源づくりや、住民の高齢者観や介護観を変えていくような当該地域の生活文化の発展に寄与する地域づくりが保健師活動の課題であることが明らかになった。次年度は、(1)住民(2)保健医療福祉関係者や首長を含めた行政職員に分けて、それぞれを対象に平成16年度と17年度の調査分析結果に基づく報告会を開き、意見交換を行うことにより、この課題への達成に迫っていくという看護活動計画を立案した。
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