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2005 年度 実績報告書

反キリスト教と新伝統としての国楽の創出過程に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16602006
研究機関奈良教育大学

研究代表者

安田 寛  奈良教育大学, 教育学部, 教授 (10182338)

研究分担者 塚原 康子  東京芸術大学, 音楽学部・楽理科, 助教授 (60202181)
HERMANN Gottschewski  東京大学, 大学院総合文化研究科超域文化科学専攻, 助教授 (00376576)
キーワード近代洋楽史 / 国楽 / 唱歌 / 保育唱歌 / 宮内省学部 / 皇典講究所 / 儀礼歌 / 雅楽録
研究概要

キリスト教宣教が唱歌成立に及ぼした影響を特に女性宣教師の視点から明らかにした。日本の唱歌成立をアジア太平洋の視点から、特にミクロネシアの讃美歌との関連を明らかにした。日本の国楽創成時期とほぼ同じ時期に成立したチェコの国民楽派との比較を試み、国民国家成立と国民音楽の創成の関係、国民音楽創成の条件の比較を試みた。音楽取調掛のピアノ教育の成立にボストンのニューイングランド音楽院のピアノ教育の影響が大きいことを解明した。
前年度に行なった明治期の宮内省楽部の活動に関する調査の内容を、口頭発表と論文2篇に発表した。大正期・昭和戦前期の宮内省楽部の公文書『楽事録』の調査から、皇室祭祀における雅楽の曲目・回数は「皇室祭祀令」(明治41年)公布後の大正初期と、その改正(昭和2年)後の昭和初期に改定され、それが戦時期をはさんで戦後の宮内省改革後も概ね継承されたことがわかった。次年度は、今年度の調査結果を論文にまとめるとともに、戦時中から宮内省改革後までの変化を見通せるよう調査を進めたい。
神道系の唱歌を国会図書館、東大総合図書館などで調べた。またその唱歌を書いたり出版したりした人物について調べ、皇典講究所の音楽教育への繋がりが分かった。また、皇典講究所の年報などから、皇典講究所では創立された段階で音楽教育が非常に重視されたことが分かった。年末はベルリンに出張し、ベルリン国立図書館で宗教的、私的、公的教育の関係を、19世紀から第一世界大戦までの教科書類で調べた。そこには、ドイツでの19世紀でも(日本の明治時代と同様に)讃美歌のメロディーに世俗的な道徳教育を目的とした歌詞を付けることがあったと分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 明治30年の宮内省式部職雅楽部2006

    • 著者名/発表者名
      塚原 康子
    • 雑誌名

      東京芸術大学音楽学部紀要 第31集

      ページ: 89-112

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 明治維新期の雅楽再編『明治維新と歴史意識』2006

    • 著者名/発表者名
      塚原 康子
    • 総ページ数
      24
    • 出版者
      吉川弘文館

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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