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2006 年度 実績報告書

記述言語MAXを使用する音楽・視聴覚作品における<interactivity>

研究課題

研究課題/領域番号 16602009
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

水野 みか子  名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 淮教授 (50295622)

キーワード美学 / 芸術諸学 / アルゴリズム / 作曲 / 音楽学 / 音楽と数学 / プログラミング / 視聴覚情報置換
研究概要

当該研究の課題に沿って、今年度は特に日本のコンピュータ音楽について、その始まりの時期から現在までを歴史的に俯瞰し、かつ、それぞれの作品の美学的課題を検討した。これによって新しいメディアによる音楽を省察するための美的課題を明らかにした。また、視覚要素と聴取要素との対応や置換インタラクションのためのパラメータについて、MAX上のプログラムのレヴェル、オーディエンスの認知段階における視聴覚融合のレヴェル、伝統的マルチメディア芸術である映画やヴィデオ・アートと比較における作品構成のレヴェルなど多角度から検討を加えた。
平成17年度までの研究で調査した海外の事例や平成18年度に集中的に調査した国内事例に関して、次のような検討を進めた。先端的技術を含む作品を音楽作品として分析するのみでなく、舞台上のパフォーンマンス作品として、舞踊を初めとする身体表現との関係において検討した。すなわち、舞台上での身体表現は、身体の動きや形や変化が視覚的にオーディエンスに訴えるという点では舞踊と共通するが、その身体表現が、音を発すること、あるいは音に関して考えることを目的としている、という点で、音楽特有の問題を持っているからである。このような前提のもと、音楽を含むインタラクティヴ作品について美学研究と理論分析の枠組みを設定した。
考察の背景となった全体状況は、音楽家にとって使いやすい創作支援アプリケーションが増加したということであり、なかでも、音楽記述言語MAXがmspやjitterを実装して作品制作/上演に使用されることが技術的に容易になったという状況である。この状況の中で、現在、音楽の作品構造や作品構成のための論理構造は、調性やリズムといった、かつての音楽要素パラメータでは記述不可能となり、新たな表現座標軸の必要性が明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 1990年代日本のサウンドアート2007

    • 著者名/発表者名
      水野みか子
    • 雑誌名

      芸術批評誌「リア」 16

      ページ: 45-49

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Double Visualization and Multiple Interactivity in Music2007

    • 著者名/発表者名
      水野みか子
    • 雑誌名

      Proceedings of 17^<th> International Congress of Aesthetics (未定)

  • [雑誌論文] Interaction in the Musical Pieces Including European Instruments and Japanese Traditional Ones : time processing of Japanese <MA>2007

    • 著者名/発表者名
      水野みか子
    • 雑誌名

      名古屋芸術大学研究紀要 28

      ページ: 291-299

  • [雑誌論文] Japanese Computer Music in 1990's2007

    • 著者名/発表者名
      水野みか子
    • 雑誌名

      PAGE (Computer Arts Society) 64(未定)

  • [雑誌論文] Acoustic Phases in the Time Processing of Japanese Music -<MA> in the partially indeterminate cadence2006

    • 著者名/発表者名
      水野みか子
    • 雑誌名

      33^<rd> International Acoustical Conference

      ページ: ID48

  • [図書] 芸術工学への誘い112007

    • 著者名/発表者名
      水野みか子 他
    • 出版者
      岐阜新聞社(未定)
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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