◆「戦争画」というジャンルがどのように形成されてきたのか、そのことによって何が「戦争画」と名指され、何が排除されたのか、またその境界はどのように機能したか、について、戦前・戦後に書かれた記事や文書を言説分析の手法を用いて明らかにすることが、本プロジェクトの初年度の中心課題である。そこで、(1)基本文献の収集、戦争画関連の図録・記事・論文の収集、戦争の記憶に関わる史跡やミュージアム関連の図録・図書の収集、(2)韓国での調査、(3)「戦争と女性」(東京の美術研究者の研究会)への参加などを行なった。 ◆具体的な活動スケジュールは次の通りである。 2004年6月6日「戦争と女性」研究会参加(東京・日仏会館) 2004年7月4日シンポジウム「「戦争・ジェンダー・表象」の研究史と今後の展望」(イメージ&ジェンダー研究会主催、東京都港区男女平等参画センター)の企画・開催・参加。戦争のビジュアル表象に関する研究の現状を概観し、領域横断的な研究のネットワークを形成し、活性化を促した。 2004年8月16〜21日韓国(済州島)において、旧日本軍の戦争関連の遺跡や施設・ミュージアムを見学、調査 2004年9月9〜15日韓国(ソウル・光州・釜山)へ、光州ビエンナーレ展や釜山ビエンナーレ展を見学。戦争展示を見学調査。 2004年10月3日「戦争と女性」研究会参加(東京・世田谷) 2004年11月3日「女性・戦争・人権」学会(東京大学)において、戦後60年を振り返り、戦争と天皇制の問題について研究発表。
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