効果的で興味深い運動教材作り、実験現象を動画としてパソコンに取り込み即座に解析する運動分析ソフトの開発、IT活用による実験法・教授方の開発、等を進めた。又、距離センサーや力センサー等でリアルタイム表示・分析・解析する教授学習システムの開発を進めた。その結果、現象を感動的に体験・学習できる教材モジュールを多数構築した。 特に、「軽量で摩擦がほとんど無視できる携帯扇風機台車によるわかり易くて感動的に学習できる教育法」を幾つかの典型分野で構築した。更に、抵抗が支配的な世界での美しい法則性を興味深く探求できる教材「空中における超軽量紙・アルミ容器の落下実験、水中での落下実験」による、終端速度を運動分析ソフトなどで検証する効果的な授業法を新展開した。 この最先端のコンピュータ・マルチメディア活用法を体系的なDVD教材集として集大成し、広く教育現場に普及させた。その成果を教員に対する教員研修でも取り上げて、次のような講義と学習を実施した。 (1)「作ってみよう超軽量扇風車・探求しよう運動法則」では、超軽量扇風車により抵抗が無視できる世界を実現し、運動法則を思いのままに探求できる「ものづくりも含む模擬授業」という教員研修を実施した。 (2)「紙・アルミ製超軽量容器の落下実験」では、おどろくほど見事にアリストテレス的な世界(空気抵抗が支配的な世界)が実現できる、というような新しい授業法の実習を教員研修等で実施した。 (3)「実験動画DVDやウェブ教材」を作成し、最先端のコンピュータ・マルチメディア活用実習を行った。 こうした成果を基盤に、2004年9月には、韓国の全北大学(AsPENのNPC韓国のキム教授と前AsPEN議長代理のリー教授)を訪問し、物理教育におけるコンピュータ活用教育の研究交流を行い、ITを活用した科学教育の具体化の取り組みについて、2005年に新潟でアジアで「IT活用した科学教育の国際交流」を実現する準備を進めてきた。
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